核家族化が進み、身近に育児のお手伝いを頼むことのできる人がいない環境が多くなってきましたよね。
育児の疲れなどで、体調を崩すお母さんも多いのではないでしょうか?
私自身、頼れるのは夫だけという環境の中、なんとか協力してもらいながら、4人の子育てに励んでいます。
お母さんの一日は、少しぐらい熱があろうが調子が悪かろうが、普段と変わりなくこなしていかなきゃいけないことがいっぱい。
そのため、
「かなり熱っぽいけど、クリニックに行くのは…」
「ちょっとめまいや吐気がするけど、子どもの面倒見なきゃ…」
と、”自分のためにクリニックを受診する”ということを我慢し、いつも市販の薬で済ませているというお母さんも多いんじゃないでしょうか。
そこで今回は、授乳中に風邪薬や頭痛薬を飲んでも赤ちゃんへ影響はないのか。
そして、市販薬で対処しても問題ないのか、それとも飲まないほうがいいのか等についてお話していきます。
授乳中にのむ風邪薬や頭痛薬の赤ちゃんへの影響は?市販薬でもいいの?
授乳中に風邪薬や頭痛薬を飲んでも赤ちゃんへ影響はないの?
「風邪ひいたかな?頭が痛い」
「薬を飲みたいけど、赤ちゃんへの影響が心配」
と、授乳中、多くのお母さんが一度は思ったことあるんじゃないでしょうか。
そして、
「赤ちゃんのことを考えて、とりあえず我慢」
という選択をされたお母さんもいらっしゃるんじゃないでしょうか。
母乳が血液から作られていることはご存知の方も多いと思います。
お母さんが口にしたものは全て、多かれ少なかれ母乳に影響するということです。
薬も同じですね。
何を基準にお母さんが飲んでもいい薬とそうじゃない薬が決まるのか。
その答えは、
『赤ちゃんにこの薬を処方しても問題ないか』
ということです。
基本、赤ちゃんが飲める薬なら、お母さんが飲んでも赤ちゃんへの影響はほとんどないと言えます。
しかし、
「上の子に授乳してた時もこの薬を飲んだことがあるから、今回も飲んでも大丈夫だよね」
と判断するのは危険です。
赤ちゃんは、月齢により飲んでもいい薬が違います。
小さければ小さいほど、肝機能や腎機能が未熟で飲めない薬があるのです。
そのため、出来る限り赤ちゃんの月齢と授乳中であることを医師に相談し、病院で処方してもらった薬を飲むことをおすすめします。
市販薬で対処しても問題ない?それとも飲まないほうがいい?
「赤ちゃんを連れて、自分のために病院なんて行けない!でも、この風邪をなんとかしたいから、市販薬飲んじゃだめなのかしら?」
そう思ったことがあるお母さんはたくさんいらっしゃると思います。
特に小さい子どもさんが多い家庭では、
「上の子を家に置いていけないし、下の子と一緒に連れて行くなんて無理無理…」
と、どうしても市販薬に手が伸びがちですよね。
でも、市販薬といっても、どの薬なら飲んでも大丈夫でどの薬がダメなのか。
正直、
「大丈夫だと思うけど…。本当に大丈夫かしら?」
と、看護師の私も不安に思ったことがあります。
なぜなら、薬に絶対安全ということはないからです。
実は、ほとんどの薬は問題ないと言われていますが、赤ちゃんに影響が出るのではないかと思うと、慎重にならざるを得ませんよね。
ドラッグストアなど、薬を販売しているお店では、だいたい薬剤師の方がいて、電話でも薬の相談にのってくれるところもあります。
実は私も授乳中、電話で相談したことがありました。
しかし、薬剤師の方の答えは
「添付文書に書かれている内容では、飲んではいけないことになっていないので大丈夫だと思います」
と、なんだか煮え切らない返答でした。
「大丈夫ですよ、という言葉が欲しくて掛けた電話だったのに~」
と、正直モヤモヤした気分だけが残るという、なんとも悲しい結果になってしまいました。
結局は、市販薬を飲んでもいいのか・飲まないほうがいいのかというのは、”私たちの判断にゆだねられる”のです。
安心して薬を飲むためにも、なるべく医療機関を受診し、授乳中でも問題ない薬を処方してもらうのが一番ですね。
まとめ
体調が優れない中、育児をこなしていくことは本当に大変です。
赤ちゃんが大泣きして、
「ちょっと待って」
と思っても、赤ちゃんは待ってくれません。
ホントその時は、私も一緒に泣きたくなります。
というか、一緒に泣いた時もあります。
授乳中に使ってはいけないとされている薬、禁忌薬(きんきやく)はごくわずかで、市販薬のほとんどが飲んでも問題ないだろうと言われていますが、市販の便秘薬を内服すると、赤ちゃんが下痢をしてしまうこともあります。
「えっ、意外。風邪薬や頭痛薬じゃなくても、授乳中によくない薬ってあるんだ」
と、思われる方も多いのではないでしょうか?
そう考えると、大事な我が子のことを思い、医師から処方された薬を飲むことが一番安心ですね。
まずは、なかなかクリニックを受診できないことも考慮し、日々の体調管理に十分気をつけていきたいですね。
そして、赤ちゃんが常に第一優先ではなく、”お母さんの体調管理も赤ちゃんのために必要“だと考えることが大切です。