ビタミンK2シロップの投与は出生後、産院を退院時、生後1ヶ月健診時のトータル3回の内服を基本として行われていましたが、ガイドラインの改訂により、産婦人科の先生のご判断で、生後3ヶ月まで週1回投与する場合もあるようです。
そこで、生後2ヶ月から予防接種を受けることがステータスのようになってきている今、ママさん達からよく聞かれるのが、
「その日、K2シロップを飲む日なんですが、予防接種をしても大丈夫ですか?」
という質問です。
そこで今回は、K2シロップを飲む日に予防接種をしても大丈夫なのか。
また、ロタリックスを飲んでも問題ないのかなどについてお話していきます。
K2シロップを飲む日に予防接種をしても大丈夫?ロタリックスを飲んでも問題ないの?
K2シロップを飲む日に予防接種をしても大丈夫?ロタリックスを飲んでも問題ないの?
現在、赤ちゃんの時から接種できる主なワクチンは6種類。
今はネット社会。
『予防接種 スケジュール』などと検索すると、接種スケジュールの一覧表などがすぐ出てくる時代です。
また、お子さんの生年月日など、簡単な情報を入力するだけで、マイスケジュールを提示してくれたりなどするサイトもあります。
予防接種に関してのことなので、そこで予防接種に関する疑問も一度に解決できればいいのですが、なかなか欲しい答えが簡単には見つからないことの方が多くないですか?
私なんて、わからないことがあるとすぐ何でもググります♪( ̄▽ ̄)ノ”
そして、検索のキーワードを色々変えてみては、“これ!”という欲しい答えが出てくるまで一生懸命探してしまいます(^^;
なかなか諦められず、気付くとかなりの時間が経過していることも…。
(この根気、もっと違うことに生かせれれば…といつも思う私です。)
そして、結局答えが見つからないという結末。
こんな時、モヤモヤした気持ちだけが残りますよね(≧ヘ≦)
なので当院では、ママさん達に求められている答えを、なるべくわかりやすく、簡潔にお伝えできるよう心掛けて記事を書いています。
子育て中の疑問・心配事などは、1+1=2のように、簡単に答えが出る内容じゃないことの方が多いですが、“いいのか、ダメなのか”だけをはっきりさせたい時は、その答えが欲しいですよね。
K2シロップを飲む日に予防接種を行っても問題ありません。
ロタウイルス胃腸炎の重症化を予防してくれるワクチン(ロタリックスなど)は、注射ではなく、口から飲む生のワクチンですが、それも問題なく実施して構いません。
ただ、予防接種に今から行こうとしている時に、『あ!忘れてた!』と、急いでK2シロップを飲ませることは控えたほうがいいでしょう。
たまに、飲むワクチンの味にびっくりして、戻してしまう赤ちゃんがみえます。
『さっき、K2シロップも飲ませたばかりなのに、一緒に出ちゃったかしら…』という心配をなくすためにも、予防接種の直前は控えることをおすすめします。
当院では、ロタリックスなどの口から飲むワクチンのご予約をいただいている場合、吐き戻し防止のため、予約時間の30分前から授乳を控えていただいています。
それを目安にされてもいいかもしれませんね。
予防接種など、何か用事がある時って、意外と朝からドタバタしたりしませんか?
私なんて育休中は『えっ!もう、こんな時間(><) なんでこんなにドタバタしているのかしら?』と、よく思ったものです。
私自身、特にプライベートの時間の使い方があまり上手じゃないほうですが、子育て中は1つ用事が入るだけで思い通りにいかないこと、たくさんありますよね。
予防接種が終わって、自宅に帰ってからゆっくりK2シロップを飲ませてもいいですね。
当院の予防接種予約システムが電話受付のみの理由とは?当院が大切にする思い
予防接種の考え方は、“打てるものをなるべく早期に効率よく接種できるように”が基本ですが、そう組まれている接種スケジュールの一覧表を見ながら予防接種の予約をしても、『本当にこれでいいのかな?』と、疑問に思うことありませんか?
「この通りに予約したけど、これであってる?」という漠然とした不安が残り、結局、予約した病院さんへ電話をし、確認したことのあるママさんもいらっしゃるのではないでしょうか。
だって、私ならきっとそうしていますから(><)
大切なわが子のために必要なことを、“まぁいっか。”で片付けられませんよね。
当院では、予防接種の予約を、すべて電話で受付けています。
『このネット社会に電話で申し込み!?』
『仕事してたらなかなか電話をかける時間なんてないし、ネットなら夜遅くても朝の早い時間でも、いつでも予約できるのに。』
そう思われるママさん達のお気持ち、よ~くわかります!
そうですよね。ネットでの申し込みの一番のメリットはそこですよね。
でも、先ほどお話したように、便利になる社会の裏で求められているものがあると、私達は思っています。
見た目の便利さよりも、私達には大事にしたい思いがそこにあるからなのです。
“少しでもママさん達の不安を軽減したい。”
“お子さんの置かれている生活環境、感染の流行状況、ママさんのご希望などから最善のプランをご提案したい。”
“その子にとってどうすることがその時の最善の方法なのかを、ママさんと一緒になって考え、ご提案させていただきたい。”
予防接種することひとつおいても、ママさん達と一緒に歩んでいく姿勢を大切にしたいと思っています。
まとめ
あらゆる情報が混在する現代、どの情報が正しい情報なのかも見極めることが大切です。
大切なお子さんに関することなら尚更そう思いますよね。
私達はママさん達に信頼していただけるよう、常に正しい情報の提供を心掛けています。
時代の変化と共に変わっていく常識もありますよね。
これからも少しでもママさん達のお役に立つことができるよう、日々精進していきたいと思います。
参考資料
「新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症に対するビタミンK製剤投与の改訂ガイドライン (修正版)」
<合併症をもたない正期産新生児への予防投与>
前文で述べたように、出生時、生後1 週間(産科退院時)および1 か月健診時の3回投与では、我が国およびEU 諸国の調査で乳児ビタミンK 欠乏性出血症の報告がある。この様な症例の発生を予防するため、出生後3 か月までビタミンK2 シロップを週1 回投与する方法もある。