ここ最近、麻疹の流行がニュースなどで取り上げられています。
さらに、
「麻疹はとても感染力が強く、重症化しやすい病気です」
と、ニュース等でも言われています。
そんなニュースを見聞きすると、“麻疹は怖いもの”という印象を受けますよね。
「私、子どもの頃、麻疹にかかったのかな?予防接種って打っているのかな?」
と、ご両親に電話して確認された方も多いのではないでしょうか。
また、中には
「色々心配するんだったら、とりあえず予防接種を打ったほうがいいのかどうか、病院に聞いたほうが早いよね」
と、病院に予防接種の問い合わせをした方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、流行している大人の麻疹について、予防接種をした方がいい年代について。
そして、予防接種は急いで打ったほうがいいのか、それともそんなに急いで打たなくてもいいのかなどについてお話していきます。
大人で麻疹の予防接種をしたほうがいい年代とかってあるの?
現在、大人を中心に麻疹が流行しています。
関東圏を中心に流行中ですが、いつ私達の地域で流行するか不安ですよね。
また、出張や旅行で関東圏に行く予定がある場合、他人事じゃないですよね。
現在、麻疹の予防接種は、麻疹・風疹ワクチンとして、1歳と年長さんの時期に、合わせて2回行うことになっています。
しかし、大人の方の場合、年代により、麻疹の予防接種を行ったかの有無や、接種回数が違ってきますので、少し詳しくご紹介していきますね。
2回接種が主流となったのは、1990年(平成2年)4月2日からです。
よって、26歳未満の方は、きちんと予防接種を受けていればあまり心配されることはないと思います。
1978年(昭和53年)から1990年(平成2年)4月1日生まれの方は、1回接種が基本であったため、特に注意が必要な年代です。
予防接種が定期化されたことによって、自然感染する機会も減り、十分な免疫ができていない可能性が考えられます。
1978年(昭和53年)以前に生まれた方は、定期接種として予防接種する機会がありませんでした。
しかし、過去に感染したことのある人が多いことや、自身が感染していなくても、兄弟が感染していたりなど、麻疹に感染した方との接触により、免疫を取得できている可能性が高いと予想されます。
今回は簡単に年代別にご紹介しましたが、
「26歳未満だから安心。」
「昭和55年生まれだから早期に予防接種を!」
ということではありません。
まずは予防接種の履歴と、自身と兄弟など、家族の麻疹の罹患の有無の確認を行いましょう。
流行してるからやっぱり急いで打ったほうがいいの?
産まれた年代、予防接種の状況などから『やっぱり予防接種したほうがいいんだ。でも、明日にでも急いで打ったほうがいいのかな?』と思われる方もいますよね。
“予防接種は打った方がいい”というのは、言うまでもありません。
また、流行っているなら、感染する前に急いで接種した方がいいですね。
しかし、ワクチンの数にも限りがあります。
ワクチンは基本、定期接種として打つであろう、子どもを中心に考え作られています。
現状の危機を脱するため、生産量を増やしたとしても、すぐのすぐには希望される大人の方、全員の分まで対応できるかというとそうはいきません。
本来、打たなくてはならない、全く免疫のない子どもたちのワクチンがなくなり、危険にさらされる状況をどうにか回避しなければならないのです。
もちろん、置かれている状況により、大人の方でも優先して打ったほうがいいという場合もあります。
様々なことを考慮した上で、流行している地域への娯楽を避けるなど、優先順位を考え、できる協力をしていただけたらと思います。
また、病気の流行も、地震や台風による災害と同じで、予測できないことが多いですよね。
流行は突然起こります。
麻疹が今年流行することは、誰にも予想できなかったことです。
そもそも予想ができていればこんな事態にはなりません。
災害も病気も“備えあれば憂いなし”です。
事前にしっかりと準備・対策をしておくことが大切です。
近年、日本での麻疹の流行は減少傾向にありましたが、東南アジアでは依然流行している現状があります。
今回の国内の流行に関わらず、いつ国外から国内へ持ち込まれるかわかりません。
海外旅行をきっかけに、行く先での流行を調べ、予防接種を行ってから渡航する。
そんなちょっとした意識の違いで、普段から万が一に備えてできることがあるのではないでしょうか。
まとめ
私もそうですが、受身のままだと知らないことって多くありますよね。
今回のことを期に、麻疹のみではなく、他の病気の罹患歴・予防接種歴などを確かめてみてはいかがでしょうか。
予防接種、特に任意接種は、名前の通り”任意”のため、意外と『私、全然打ってないんだけど…』ってこともあります。
今あるワクチンに、どのようなワクチンがあるのか。
かからなくて済む、防げる病気は事前に防ぐことができるよう、普段から情報収集し、アクションを起こしていくことも大切なことですね。