今年の夏は、連日ニュースでも取り上げられていましたが、猛暑猛暑で、本当に毎日暑かったですね。
今年の夏は平年に比べ、熱中症になった方が多いと報道されており、当院・しいの木こどもクリニックにも、それらの症状とみられる患者さんが来院されていました。
熱中症を決して他人事と思わず、私達ひとりひとり、気をつけなければいけないですね。
そして、熱中症で気をつけなければいけないのは”家の中”です。
家の中だと直射日光が当たらないため、
「ちょっと暑いけど夏だから仕方ない。これぐらい大丈夫大丈夫…」
と言ってエアコンをつけなかったり、エアコンの設定温度が高すぎたりすると熱中症になります。
昨今は、家の中で熱中症になり、病院に搬送されるという方が増えてきています。
そして、もう一つ気をつけてほしいのが夜寝るときです。
「エアコンをつけっぱなしで寝ると体に悪い!風邪をひく!」
と、30代以上の方は、そう聞いて育ったのではないでしょうか?
私もその一人です(^^;
しかし、さすがに今年はエアコンをつけないと暑くて寝れませんでした。
扇風機だけでは風が温風になるだけで、とても寝ることができません。
だからと言って、エアコンをつけっぱなしにして寝るのは、体に悪いって聞いてきたから…。
そう思いながらも暑さに耐え切れず、エアコンをつけっぱなしで寝ていた毎日でした。
そんな矢先、朝起きると喉が痛く、見事に風邪をひいてしまいました。
『やっぱりエアコンつけっぱなしで寝たのがいけなかったんだ…』
そう思い、でも一応念の為、院長先生に確認したところ、”エアコンをつけっぱなしで寝るのがダメだったのではない“ということがわかりました。
そこで今回は、なぜエアコンをつけっぱなしで寝ていいのか。
そして、エアコンをつけっぱなしで寝る時の注意事項についてお話していきます。
エアコンをつけっぱなしで寝るのは大丈夫なの?風邪をひかないための注意事項
なぜエアコンをつけっぱなしで寝ていいの?
「なぜエアコンをつけっぱなしで寝ていいの?」
という問いに対する答えなんですが、逆に『なぜエアコンをつけっぱなしで寝てはいけないのでしょうか』。
パッと出てくる答えとしては『体が冷えすぎてしまうから』『風邪が直接体に当たるから』ぐらいではないでしょうか。
あとはただ何となく、漠然と体に良くないと思っているからではないでしょうか。
って、私がそうでした(^^;
だとするならば、
『体が冷えすぎてしまわないように、設定温度を高くする。毛布をかける』
『風邪が直接体に当たらないように、寝る配置を考える。風よけを取り付ける』
などの対策をすればいいということになります。
昔、“クーラー病(冷房病)”という言葉がよく使われていましたが、このような病名の病気はありません。
しいて言うなら、”急な温度差の繰り返しによって自律神経が乱れる“といったところでしょうか。
エアコンをつけっぱなしで寝る、室内温度を一定に保つことによって、その自律神経の乱れを防ぐことが出来るのです。
このように、睡眠の質を上げるためにも、エアコンはつけっぱなしで寝ることをおすすめします。
エアコンをつけっぱなしで寝る時の注意事項
エアコンをつけっぱなしで寝るのはいいんですが、色々と注意してほしいことがあるのでご紹介していきます。
■夏場のエアコン設定温度は27℃
何を着ているかによって、また、人によっても変わってくるので、ここは難しいところでもあります。
しかし、28℃は熱中症になる可能性があると言われています。
軽く発汗するかしないかぐらいがちょうどいい室温です。
しかし、大人より子どもの方が体温が高い為、大人がちょうどいいと思っていても、子どもは暑いと感じてしまいます。
基本、子どものほうが暑がりなので、子どもの様子を見て、設定温度を子どもに合わせて、大人は一枚羽織るなどして体温を調整してください。
■エアコンの風を直接体に当てない
エアコンの風が体に直接当たると、冷たくて気持ちいいですよね。
でも、当て続ける(当たり続ける)と、すぐに「寒っ!!」ってなりますよね。
起きてればサササッと避けたり、毛布を羽織ったりできますが、寝ているとそうはいかないため、冷たい風に当たり続けることになります。
すると、朝起きると体がだるく…となってしまいます。
エアコンの風が体に直接当たらないよう、寝る配置を考えたり、風よけを取り付けたりしましょう。
■タイマー設定にしない
1・2時間後にエアコンが切れるようにタイマー設定している方も多いのではないでしょうか。
その場合、寝る・寝付くまではスーッといくと思いますが、当然ですが、エアコン・冷房が切れると、室温はどんどん上昇していきます。
すると、その暑さから目が覚め、またタイマー設定をして…となり、結局熟睡できず、翌朝、全然疲れが取れていないという状態になってしまいます。
睡眠の質を上げるためにも、タイマー設定は使わないようにしましょう。
■タオルケットや布団を掛ける
肌が露出している部分と露出していない部分とでは、体感温度が変わってきます。
肌が露出している部分を覆うよう、タオルケットや布団を掛けて寝るようにしましょう。
■エアコンの機能を使う(番外編)
『おやすみ運転』とか『快眠運転』など、各家庭でご使用のエアコンによって、名称は違いますが、似たような機能があります。
各メーカーによって機能は違いますが、室温や湿度を一定に保ったり、風を当てない・上向きにしたりなど、就寝時に合わせた機能・設定となっていますので、説明書等をよく読み、使用してみるのもいいですね。
エアコンをつけっぱなしで寝るのはいいんですが、このように、様々なことに注意をしてください。
ただ単にエアコンをつけっぱなしで寝てしまうと、朝起きたら体がだるくなったり、風邪をひく原因になったりしてしまいますからね。
まとめ
私は、なるべく体のためにと、寝る時はエアコン(冷房)を使わずに、扇風機で乗り切りたいと毎年考える人でした。
しかし、今年の猛暑ではエアコンを使わずにはいられなく、エアコンをつけて寝た結果、冒頭にお伝えしたとおり、風邪をひいてしまいました。
原因としては、エアコンの風が体にガンガン当たるところで寝ていたので、今思えば、そりゃ当然風邪ひくよねって感じです(ーー;
今年の暑さは異常だと、連日ニュースで取り上げられていました。
就寝中に亡くなられた方も多数いらっしゃいます。
だからこそ、エアコンを正しく使い、快適な睡眠をとれるよう、そして、体にとってマイナスな使い方にならないように気をつけ、この残暑を乗り切っていきましょう!