昨年(2020年)から流行している新型コロナウイルスの猛威は収まることなく、当院・しいの木こどもクリニックがある、ここ愛知県でも、連日多くの陽性者数の発表をニュースで聞いています。
私たち一人一人の感染対策や、不要不急の外出の禁止、県外への旅行の制限など、我慢を続ける生活が続いています。
そんな中、日本もようやくワクチンの確保が出来、医療従事者、そして高齢者へと、コロナワクチンの接種が始まりました。
しかし、ワクチン接種が開始されたと思ったのもつかの間、様々な局やネットで”副反応”のニュースが!
『これ、コロナワクチンって、本当に打っても大丈夫なの?』
と、ちょっと不安になりますよね。
ということで今回は、少しでも皆様の不安を取り除くことができればと思い、コロナワクチン接種後の副反応などについて、当院・しいの木こどもクリニックの医師&スタッフが実際に接種した、その体験談をお話していきたいと思います。
コロナワクチン接種後の副反応などの体験談
「コロナワクチンを接種をするにあたって、不安に思ったことってある?」
と、ぶっちゃけスタッフに聞いてみたところ、
「前例のないスピードで承認されたワクチンなので、本当に大丈夫なのか心配」
「ワクチン接種後の副反応が心配」
「アナフィラキシーや副反応のニュースを見て不安になった」
「とにかく情報が少ないことが不安」
などなど、スタッフも、皆さんと同じように、不安・心配なようでした。
正直、テレビで毎日のようにいろんな情報が出てきますが、コメンテーターの考えも一緒に入ってきてしまうので、迷ってしまう、惑わされてしまう方も多いかと思います。
最初、私もそうでした。
しかし、やはり院長や医師の方々は、今までの経験や知識から、打つか打たないかを迷うなんていうことはありませんでした。
そんな先生方の姿を見て、また話を聞いて、打つ以外の選択肢は私にはありませんでした。
正直、副反応に対する不安は少しはありました。
しかし、”医療従事者として、コロナに罹患している患者様と接する可能性が高い”ことや、『もし、私たちスタッフが感染してしまい、患者様に感染させてしまったら?』ということを考えると、接種しないという選択はできませんでした。
『自分自身を守るとともに、周りの大切な人を守る』というのがワクチン接種です。
「それでも心配!」
という方もいらっしゃるかと思います。
その場合は、まず、自分が何に対して不安で、何を心配に感じているのかを、漠然とではなく、しっかりと知ること。
そして、それを医師に話して、どうするかを自分たち家族でちゃんと考えること。
世間の意見に流されるのではなく、しっかりと自分たちで考え、自分や家族など、周りの人にとって、よりよい選択をしてもらえればと思います。
では実際に、当院の医師・スタッフに聞いた、コロナワクチン接種後の副反応や、接種後の様子についてお伝えしていきます。
※コロナワクチンの接種部位は、接種後の生活に支障が少ないよう、1回目・2回目ともに、利き腕とは逆の腕に接種しています。
※スタッフに素直な感想を書いてもらったため、書き方に統一がありませんのでご了承くださいm(_ _*)m
■20代 Aさん■
【1回目】
接種後30分程で左手に力が入りにくくなってき始めた。
同時に左腕の痛みあった。
接種した日の夜から頭痛・脱力感・倦怠感が出始め翌日まで続いた。
接種日の翌日の夜39.0℃まで熱が上がった。
【2回目】
接種後2時間後ぐらいから脱力感・倦怠感とともにしびれがあった。
翌日も。
両手・両足力が入りにくく行動するのが辛かった。
接種日の夜37.8℃まで熱が上がり解熱剤使用。
熱は翌日の夕方ぐらいまで続いた。
■20代 Bさん■
【1回目】
接種後すぐに接種した方の手がだるかった。
接種後、次の日、体がだるいのと、軽い筋肉痛があった。
熱はなし。
【2回目】
接種した日は、筋肉痛のみ。
次の日の夕方から、体がだるさで、立つのが辛かった。
そして、軽い吐き気、頭痛、熱は37.5℃。
月曜日の朝、顔に発疹が出た。
■30代 Cさん■
【1回目】
接種した次の日に筋肉痛の症状が出てきて、腕が上げられなかった。
接種した方の腕を下にして寝れない感じ。
3日目には、痛みはなくなった。
発熱はなし。
【2回目】
接種当日ワクチンを打つ時、痛みを感じた。
夜中に腕の痛みで目が覚めた。
筋肉痛のような痛み。
2日目の朝目が覚めると体のだるさを感じた。
熱は36℃台。
その時点で解熱鎮痛剤を飲んだ。
それ以降体調は万全。
■30代 Dさん■
【1回目】
接種した日の夜から、接種した左腕が痛くなった。
左腕を下にして寝ようとすると特に痛かった。
接種翌日の夕方にはだいぶ楽になり、接種後2日目には痛みがなくなった。
発熱はなし。
【2回目】
接種した翌日朝から倦怠感があった。
体温は37.0℃くらいで、普段よりは高めだが発熱はなかった。
夕方頃にようやく起きて普段通り活動できるようになったが、それまでは横になって過ごした。
接種2日目には、何の症状もなかった。
腕の痛みは1回目に比べて軽かった。
■30代 Eさん■
【1回目】
接種後当日に、だるさがあった。
夕方には頭痛が再発。
翌日、肩(接種部位)に痛みがあった。
特に腕を上げると痛かった。
2日程で消失。
発熱はなし。
【2回目】
接種後当日のだるさは、1回目と違ってほとんどなかった。
翌日、朝からだるさ、熱感があった。
平熱は35℃前半だが、翌日は朝から36℃台があった。
昼頃には37.4℃。
頭痛もあったので解熱剤を内服。
それでも36~37℃前半で、1日中だるさと熱感が続いた。
2回目は平熱に戻り、普段通りに仕事も出来た。
2回目は腕の痛みは打った方の腕を下にして寝ると痛い程度でほぼなかった。
■40代 Fさん■
【1回目】
接種後痛みが波のようにきた。
30分経過後左腕の握力が入りにくかった。
接種後の夜中に痛みで目が覚めた。
翌日、痛みで腕が上がらず、荷物も持てなかった。
翌々日、前日より痛みは軽減するが、痛みがあり、腕は上がるようになった。
午後より消失。
発熱はなし。
【2回目】
接種日夕方より、左上腕痛(接種部位の痛み)、頭痛があった。
夜中より、強い上腕痛、頭痛、倦怠感があり、入眠出来ず、起床時より倦怠感、身体の痛みも出現し、熱が37.5℃と上昇したため解熱鎮痛剤を内服した。
解熱鎮痛剤の効果が消失する頃に痛み、発熱が出現。
解熱鎮痛剤を内服しても倦怠感は消失しなかった。
接種翌日に3回解熱鎮痛剤を使用。
接種の翌々日、軽度の倦怠感、軽度の左上腕痛。
仕事のため解熱鎮痛剤を内服し出勤。
昼位の解熱鎮痛剤の効果が消失する頃に倦怠感もなくなった。
左上腕痛は接種の3日後も軽度あった。
■40代 Gさん■
【1回目】
接種後30分待機中から徐々に鈍痛で少し違和感を覚えた。
だが、たいしたことはなかった。
帰宅後は、アルコール摂取は控えた。
寝る頃になると筋肉痛のような状態で接種部位を下にすると毎回痛みがあった。
翌日午前中にソフトボールの試合に出場。
腕の始動時は痛いが、気にせず出来た。
発熱はなし。
全体的にはひどく痛みがあったわけではなかった。
3~4日で済んだ。
接種部位が腫れたとか赤みが出たとかはないが、3日後~1週間位、接種部位が痒かった。
【2回目】
痛みが1回目の当日より強かった。
発熱はなし。
2日目、若干朝から関節にだるい痛みがあり、昼頃全身がだるいと感じ解熱鎮痛剤を服用。
夜、寝る前から再び体がだるくなった。
その時37.1℃と微熱だった。
接種翌々日の朝も体がだるく痛みもあったので3回目の解熱鎮痛剤を服用。
午前中まで辛かった。
インフルエンザの初期の感じのしんどさだった。
2回目の接種は、1回目の軽さが際立った。
接種から4日経過しても、接種部位を押された時に、まだ痛いと感じた。
又、接種部位が痒かった。
■40代 Hさん■
【1回目】
接種後、数時間は特に何もなかったが、半日位経った位から、筋肉痛のような痛みで腕の痛みが強くなった。
痛みは接種後3日後位には治まった。
発熱はなし。
【2回目】
1回目と同じで半日経った位から腕の痛みが強くなった。
今回は頭痛もあったため解熱鎮痛剤を服用。
痛みは接種した翌日のみで、3日後には回復。
発熱はなし。
■40代 Iさん■
【1回目】
接種した日の夜、なんとなく左腕が痛いかなぐらいだった。
次の日の朝、起きた時には、腕を上げると痛いというぐらいだった。
その次の日の朝には、ほとんど痛みはなかった。
晴れも赤くもならなかった。
発熱はなし。
【2回目】
接種当日の夜、左腕の痛みが来るのが1回目よりも早かった。
朝起きた時には、1回目よりも左腕の痛みが強かった。
熱は朝37.4℃、倦怠感、体が少し痛かった。
昼過ぎには37.2℃まで下がったが、体が痛いのもあったため、解熱鎮痛剤を服用し、少し楽になった。
接種後翌々日の朝は軽度の倦怠感はあったが、熱はなかった。
■40代 Jさん■
【1回目】
接種当日の夜くらいから、少し痛いかな程度の痛みがあった。
寝ている時も痛みはなかった。
接種翌日、朝起きたら、ちょっと痛い程度の痛みに。
昼になるに連れ、左腕を上げるのが苦痛に。
接種翌々日まで痛みは続いた。
発熱はなし。
その他の症状もなし。
【2回目】
1回目より針が刺さる感覚も少なく、接種部位も、1度目の方が痛みが続いた。
倦怠感もなく、1度目の接種の方が、副反応が酷かった。
発熱はなし。
■40代 Kさん■
【1回目】
同時に風邪をひいてしまい、副反応が何なのか不安だった。
結果的に、熱は7日間続いた。
始め、喉が痛く、普通の風邪みたいな症状で次の日くらいに37.8℃に上がった。
解熱鎮痛剤を飲んだので一旦下がったのか接種した3・4日目は熱は平熱に戻った。
しかし、動いてしまったせいか、また熱が上がり、だるくなった。
【2回目】
発熱はなし。
何も症状がでなかった。
■40代 Lさん■
【1回目】
接種当日夜から接種部位の痛み、倦怠感、胃痛、吐き気があった。
翌日AM2:00頃に咽頭痛で目が覚めた。
37.2℃の発熱。
接種後3日目から咳と鼻水のみ症状が続いた。
念の為接種した病院へTELして診察を受けたが、「副反応と風邪症状の複合でしょう」という診断。
医師も、「初めてのコロナ接種だから確実にこれは副反応とかなかなか判断が難しい」と言っていた。
咳、鼻水は接種3日目~6日目まで続いた。
【2回目】
接種部位の痛みが2日程続いた。
発熱はなし。
■50代 Mさん■
【1回目】
局所の筋肉痛が接種翌日より2日間あった。
動かせないほどの痛みではなかった。
それ以外はなし。
発熱もなし。
【2回目】
接種翌日に倦怠感が1日あり、特に接種後20時間頃がピークだったが、1日で治まった。
熱は37.1℃まで上がり、いつも(平熱)より1℃高かったが、これも1日で治まった。
筋肉痛は1回目より軽かった。
■60代 Nさん■
【1回目】
2日間、腕の痛みがあった。
それ以外はなし。
発熱等もなし。
【2回目】
1回目と同じ程度で、2日間腕の痛みがあった。
それ以外はなし。
発熱等もなし。
局所の痛み、倦怠感は多くのスタッフが感じており、また、発熱があったというスタッフも多くいました。
また、あくまで当院の場合ですが、年齢・性別によって、熱が出る、こういった症状が出る、ということはありませんでした。
あと、正直書いてて思ったんですが、体験談だけ見る(聞く)と、かなり不安になってしまうかもしれません。
しかし、本当に伝えたいのは、『ワクチンだからこの程度の症状ですんだ』ということです。
当院の院長に話を聞いたところ、
だるいとかいう倦怠感や熱が出るというのは免疫応答で、安全な状態にして作ったもの(ワクチン)を接種してこの症状。
ということは、実際に新型コロナウイルスにかかった時に、どれだけ大変かということを想像するとゾッとする。
人によって症状の重い・軽いは違うが、かかった場合と比べて、これだけ軽く、また、1日とか2日で副反応を終わらせられるというのは、とてもメリットが大きいと思う。
実際に新型コロナウイルスにかかった時は、この症状、また、この症状よりひどいものが、何日間も続くということ。
それがわずか1日2日で、この程度で終わらせることができる。
「嗅覚や味覚が戻らない」「半年経っても倦怠感が続いている」など、ニュースで新型コロナウイルスにかかった人の話を聞くたび恐ろしいと思う。
私自身、接種翌日に倦怠感があったが、あれが半年間続くと思うと、きっと仕事にならないと思う。
そう考えると、やはりワクチンを接種したほうがいいと思う。
と話してくれました。
「接種後の副反応が怖い!」
という方も多いとは思いますが、
『ワクチンだからこの程度ですんでいる』
と考えると、やはり接種したほうがいいと、私も思います。
心配・不安な方、接種を迷っている方は、来院時に相談してくださいね。
まとめ
当院・しいの木こどもクリニックがある岡崎市の医療従事者への優先接種は、4月末~5月末にかけて行われました。
現在(2021年6月)は、高齢者への優先接種が行われています。
一般の方はもう少し先になりますが、政府がワクチンを確保していますので、必ず接種することが出来ます。
打つ、打たないもそうですが、接種間近になってバタバタしないよう、家族の中で、事前に色々と決めておいてくださいね。
また、今回の記事、コロナワクチン接種に対しての私達の声(身近な生の声)を読んで、『翌日は休みにする』、『翌日は一切家事をしない』など、事前に準備をするなどしてくださいね。
事前にこういう風になることがわかっている、なるかもしれないと知っておけば、いろいろな準備や心構えができますからね。
最後に、新型コロナウイルスは、”接種後の副反応より、実際にかかった時の方が怖い”です。
メディアでは、接種後の副反応、デメリットについて取り上げられがちですが、接種するメリットは大きいです。
当院では、コロナワクチンの接種を推奨します。