暖かくなってくると、汗によるかぶれや虫刺されなどで、お子さんの皮膚にかゆみが出ることが増えてきますよね。
実は私自身も、毎年暖かくなると右の腰のあたりがかゆくなるので、それで季節を感じたりしています。
また、『かくと悪化する』と分かっていても、ついついかいてしまいます。
後日、傷になって痛くなり、しみてきて、跡も残って…となり、毎年後悔しています。
大人でも我慢するのが難しいのですから、小さなお子さんならなおさらですよね。
昼間であれば「病院に行って薬をもらおう」と思えますが、夜間や休日など、すぐに受診できない時はどう対応したらよいか困ってしまうこともあると思います。
そこで今回は、お子さんのかゆみが強い時に、ご家庭でできる対処法についてお話ししていきます。
かゆみが強い時の自宅でできる対処法

かゆみが強い時に、まず試していただきたいのが「冷やす」ことです。
・氷や保冷剤をタオルで包んで当てる
・冷たい濡れタオルで冷やす
・ぬるめ〜少し冷たいシャワーを浴びる
といった方法があります。
冷やすことで、かゆみを感じる神経(知覚神経)の興奮が落ち着き、かゆみを和らげることができます。
ただし、炎症があってかゆみがある場合は、冷やせば楽になりますが、かゆみがなくなり、氷や保冷剤や濡れタオルを取ると、それまで収縮していた毛細血管が開き、血流が多くなって炎症が強くなり、余計にかゆくなる恐れもあります。
そのため、氷や保冷剤や濡れタオルを取ったときのことを考えると、”かゆくないところを冷やす”のが得策だったりします。
そもそも「かゆみ」は、体を守るための防衛反応のひとつです。
皮膚の表面や内部に異物が侵入した際に、体がSOSを発信したり、異物を取り除こうとしたりするために生じます。
その防衛反応には、他には「痛み」と「冷たい」がありますが、反応としては「痛み」→「冷たさ」→「かゆみ」の順に優先されます。
そのため、「冷たさ」を感じる事でそっちに対する反応が優先されて「かゆみ」を感じにくくなるという理由もあるんです。
余談ですが、昔は「蚊に刺されたところに爪で×印をつけるとよい」と言われることがありました。
これは科学的におすすめできる方法ではありませんが、「痛みの刺激によって一時的にかゆみを感じにくくする」という考え方が背景にあったのかもしれませんね。
また、乾燥が原因でのかゆみに対しては『保湿する』ということも大切になってきます。
保湿剤や保湿クリームを使って皮膚のうるおいを保ち、乾燥を防ぎましょう。
皮膚が乾燥すると、外からの刺激を防ぐバリア機能が低下し、さらにかゆみが起こりやすくなってしまいます。
また、お子さんは無意識のうちにかいてしまうことが多いため、次のような工夫も有効です。
・ガーゼや衣類で患部を保護する
・爪を短く切っておく
・遊びや絵本などで気を紛らわせる
特に寝ている間は無意識にかいてしまうことがあるため、爪の手入れは意外と重要です。
逆に、やってはいけないことが『掻く』と『温める』です。
当然ですが、一番避けたいのは「かくこと」です。
かくことで皮膚や神経がさらに刺激され、
・赤みが強くなる
・かゆみが増す
・傷ができる
・とびひなどの皮膚感染症につながる
といった悪化の原因になります。
また、目に見える傷がなくても、皮膚のバリア機能が壊れることで、さらにかゆみが強くなることがあります。
温めることも、かゆみを悪化させる原因になります。
皮膚表面の血流が増えることで、かゆみを感じやすくなるためです。
そのため、
・熱いシャワー
・長時間の入浴
・かゆい部分を温めること
は避けた方がよいでしょう。
入浴する場合は、”ぬるめのお湯で短時間”を心がけてくださいね。
まとめ
今回は、かゆみが強い時にご家庭でできる対処法についてお伝えしました。
まずは、
・冷やす
・保湿する
・かかない工夫をする
ことを試してみましょう。
それでも改善しない場合や、
・かゆみがどんどん強くなる
・赤みや腫れが広がる
・範囲が広がっていく
・傷やじゅくじゅくした部分ができる
といった場合は、小児科や皮膚科を受診してください。
市販のかゆみ止めを使用しても構いませんが、症状に対して薬が合っていないこともあります。
数日使っても改善しない場合は、一度医療機関で相談してみましょう。
かゆみを理由に受診されるお子さんは、とてもたくさんいます。
「これくらいで受診してもいいのかな…」と悩まず、お困りの時は受診して、気軽にご相談くださいね。
