同時接種のメリットは?何種類まで大丈夫?リスク・副反応が心配!

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待望の赤ちゃんとの充実した心嬉しい毎日。

そんな中ある日、接種券が送られてきて、

「えっ!こんなに赤ちゃんの予防接種ってあるの?」

と少しびっくりし、慌ててネットで調べてみたり、小児科に問い合わせてみたりなどしたことのあるママさんも多いのではないかと思います。

 

しいの木こどもクリニックでは、特に予防接種の種類が多い赤ちゃんの時期に早期に予防接種を終えることができるよう、またママさん達の不安を少しでも取り除くことができるよう、予防接種のプランニングを行っています。

その中で、よく聞かれるのが、”同時接種は大丈夫なんですか?“という質問です。

 

そこで今回は、同時接種についてです。

同時接種について正しい知識を持ち、赤ちゃんにとってどうすることが一番いいことなのか、一緒に考えていきましょう。

同時接種のメリットは?何種類でも大丈夫?リスク・副反応が心配!

 

同時接種のメリットって?

同時接種をすることのメリットですが、赤ちゃんの時期に接種するワクチンは、B型肝炎ワクチン・ロタウイルスワクチン・ヒブワクチン・肺炎球菌ワクチン・4種混合ワクチン・BCGと多種あります。

また接種回数も、ワクチン1個に対して1回ではないワクチンが多く、さらに、ワクチンそれぞれに間隔があり、ワクチンの種類によっても空ける期間が異なってくるのです。

 

そのため、

「なにがなんだかわからない。一体どうしたらいいの?」

と、ママさんたちが不安に思うのも無理ありません。

 

まずは予防接種の本来の目的を理解し、同時接種(2種類以上のワクチンを同時に接種すること)について深めていきましょう。

 

予防接種の本来の目的とは、予防接種をすることによってかからないで済む病気を未然に予防し重症化を防ぐことにあります。

 

赤ちゃんの時期には、どのワクチンをとっても甲乙つけがたく、特に早々に打ってほしいワクチンばかりです。

同時接種をすることで、その時に接種可能なワクチンを一度に接種することができ、予防と重症化を防ぐという本来の目的を果たすことができるのです。

もちろん、同時接種を行うことで接種スケジュールが簡単になり、通院回数が少なく済み、ママさんや赤ちゃんにとっての負担も軽減できます

 

現在小学校2年生になる私の子どもが小さい頃、まだまだ1本接種が主流で、1種類ずつ予約し予防接種を行っていましたが、今よりもかなり種類が少ない予防接種でも、自分で考え、病院に予約するということがとても大変でした。

 

その経験を活かし、しいの木こどもクリニックでは、適切な時期に早期に予防接種を行うことができるよう、また打ち忘れなどがないよう、赤ちゃんひとりひとりに合った予防接種のプランニングを行っています。

 

もちろん、ママさん達のご希望で、1種類ずつ接種することも可能ですが、現在、当クリニックをかかりつけ医としてくださる患者様はみなさんと言っても過言ではないほど、同時接種を希望されています。

 

なぜ、今、同時接種が推奨されているのか。

正しい知識を持って、どうすることが赤ちゃんにとって一番よい方法なのかを考えていくことが大切ですね。

同時接種って何種類まで大丈夫?ダメな組み合わせとかってあるの?

赤ちゃんの時期以外にもたくさんある予防接種。

しいの木こどもクリニックでは、予防接種が終わった後、どの予防接種をどの時期に打ったほうがよいのか、次回の予防接種のご案内を行っています。

 

その際、特に小学生以上の子どもさんをお持ちのママさんは、

「今って、その時に打てる予防接種、すべて一緒に打っていいんですか?」

「この組み合わせなら大丈夫ということですか?」

と興味深々に質問されることがあります。

 

そうですよね。

予防接種しようとする機会と、医療従事者側の働きかけがなければ、なかなか知り得ないことですよね。

 

同時接種に、『何種類まで』という制限はありません

また、『同時接種してはいけない予防接種の組み合わせ』もありません

なので、定期の予防接種と任意のもの、生ワクチンと不活化ワクチン、注射と飲むタイプのワクチンなどなど、組み合わせは多数存在しますが、どの組み合わせでも大丈夫です。

 

また、年齢・ワクチンの種類など関係なく、だれでも・どの予防接種でも同時接種が可能なのです。

 

時代の流れと共に、常識であったことが覆され、変わっていくことは多々ありますよね。

私達も少しでも多くの方々に知っていただきたいと、常に発信することを心掛けていきたいと思います。

同時接種のリスク・デメリットは?副反応が心配

何事にも、メリットがあればデメリットがあるものです。

そのため、デメリットとしてどういったことがあるのか、把握しておくことも大事です。

 

それに、一度にたくさんの予防接種を行うことに対して、

「同時に打つことで、副反応がひどく出たりしないのかしら。」

「副反応の出る確率が高くなったりしないのかしら。」

などの不安がありませんか?

 

大事なお子様の予防接種です。

きちんと理解し、スッキリした気持ちで予防接種を受けたいものですよね。

 

『同時接種のリスク・デメリット』はありません。

予防接種の効果や安全性も1本ずつ接種した時と変わらないといわれています。

なので、副反応がひどく出る、副反応の出る確率が高くなるといった心配はいらないんですよ。

 

でも正直

「ほんとに大丈夫なの?」

と、不安が拭いきれない方もいるんじゃないでしょうか?

そういった場合は、無理に同時接種をすることはありません。

同時接種は、親御さんが十分納得した上で行って下さいね。

 

同時接種は、日本で行われるようになった随分前から世界中で当たり前のように行われています。

情報が混在する現代、どの情報が正しいのか悩んでしまう場合もあるかと思います。

そんな時は、情報の出どころ・提供者をしっかり見て、情報を取捨選択していってくださいね。

【予防接種後の赤ちゃんの発熱って副反応なの?】

まとめ

何をしてても、どんな表情でも可愛く思える赤ちゃん。

赤ちゃんの可愛さはたまりません。

その可愛さに”守ってあげなきゃ”と、親としてより身が引き締まる思いになります。

 

時折、注射が苦手なママさんが、赤ちゃんの予防接種時に

「かわいそうで見ていられない」

と、涙ぐむ姿がみられます。

 

それでも、”赤ちゃんのためなら”と、同時接種を希望されるのです。

 

予防医学に力を入れているアメリカでは、同時接種が推奨され、当たり前のように実施されています。

病気にかかってからアクションを起こすのではなく、”病気にならない(予防する)ためには”と考えることが基本的な姿勢と捉えているのです。

 

そのような視点から考えることで、目の前の感情に左右されることなく、赤ちゃんにとってどうすることがその時の選択として一番いいことなのか。

私達スタッフも医療従事者の立場からだけではなく、ママさん達の思いを受け止めながら、一緒に考えていく姿勢をこれからも大切にしていきたいと思います。

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