子どもの目やにが多いのはなんで?対処法や何か気を付けることってある?

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「あれ?さっきとったと思ったらまた目やにが。子どもの目やにってなんか多いなぁ」

そう感じたこと、ありませんか?

「朝起きた時、子どもの目がカピカピで…」

そう言われる方も結構いらっしゃいます。

当院・しいの木こどもクリニックでは、目やにに関しては、年中よく聞かれる質問の一つです。

 

私たち大人は、こんなに多くの目やにが出ることはないのに、どうして子どもはこんなにも目やにが出るのでしょうか?

また、あまりにも目やにが多いと

「これ、子どもの目って問題ない(大丈夫なの)かな?」

と、心配になる方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、子どもの目やにが多い原因・理由についてや、対処法・気を付けることについてお話していきます。

子どもに目やにが多い理由って?対処法や気を付けることは?

子どもの目やにが多いのはなんで?

子どもの目やにが多いのは、目ではなく、鼻・鼻づまりに関係があります。

目と鼻の間には、涙を目から鼻に流すための『鼻涙管(びるいかん)』という管があるのですが、鼻がつまると、この鼻涙管も一緒につまってしまい、涙が鼻のほうへ、うまく流れなくなってしまいます。

すると、その涙が逆流して、目やにになってしまうんです。

そのため、特に小さい子どもの場合は、顔がまだ小さく、鼻涙管も細いので詰まりやすいんですね。

鼻づまりが良くならないと、なかなか目やにはよくならないことが多いですね。

 

また、”朝起きた時に目やにで目がカピカピ”とか、”目やにで目が開かない”ということもよくありますよね。

起きている時は目が開いているので、涙が蒸発し、涙の量が減ります。

また、起きている時はまばたきをするので、涙を押し込みやすくなります。

しかし、寝ている時は、目が閉じているので涙は蒸発しないし、まばたきもしないので涙を押し込むということができません

そのため、起きている時のように涙が鼻涙管に流れていかずに溜まり、目やにが出やすくなってしまいます。

 

成長するにしたがって、顔も大きくなり、鼻涙管も太く、通り道が広がってくるので、だんだんと目やにも出にくくなってきます。

しかし、ごく一部ですが『鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)』という、鼻涙管がずっと閉じたままの病気もありますので、

「産まれた時から常に涙や目やにが多い」

「成長しても良くならない」

という場合は、一度眼科を受診することをおすすめします。

子どもの目やにで気を付けることって?

子どもの目やにで気をつけることは、目やにを取る時・取る方法です。

目やにだけで目の病気になることはありません。

しかし、目やにが気になり、目を擦ったり触ったりしていると、手についている菌が、目やにをエサにして増えてしまい『細菌性結膜炎(さいきんせいけつまくえん)』という、目の充血や痒みが出る病気になってしまうことがあります。

そのため、目やにが多い時には、結膜炎になるのを防ぐために、抗生剤の入った目薬が処方される場合もあります。

 

まれに、

「(処方された)目薬を使っているんですが、子どもの目やにが全然良くならないですけど」

と、おっしゃられる親御さんもみえますが、この目薬は、目やにを減らす目薬ではありません。

先ほどお伝えした通り、基本的に目やには、鼻づまりがよくならないと治らないということを、覚えておいてもらえればと思います。

 

また、”目やにが多くてカピカピしている”、”起きた時に目が開かない”という場合は、濡らした清潔なガーゼなどで拭き取ってあげてください。

目やにをきれいに全部取るのではなく、拭き取れる範囲で大丈夫です。

きれいにしようとし、あまりゴシゴシとしてしまうと、子どもの目を傷つけてしまう恐れがあるので、拭き取れる範囲を優しく拭いてあげてくださいね。

 

子どもの目やにをなくすというお薬はありませんが、鼻の症状をよくしたり、結膜炎にならないように予防するお薬はありますので、気になる時はクリニックを受診してくださいね。

「目ヤニが出ているだけだし、こんなことで受診するのは…」

なんて思わなくて大丈夫ですからね。

【クリニック(小児科)はどのタイミングで受診すればいいの?】

まとめ

子どもはまだ顔も小さいので、鼻づまりや、目やにの症状が出ることは結構あります。

症状にもよりますが、薬を使ったほうが早くよくなる場合もあるので、気になる時は受診してくださいね。

 

今回は、子どもの目やにについてのお話でしたが、目やに以外でも、

「これって普通なの?それとも病気なの?」

と、子育てをしていて、気にあることはたくさんあると思います。

そういう親御さんのモヤモヤを解消するためにも、ぜひ小児科を受診してください。

もっと”子育てのために、小児科を活用(利用)”してくださいね。

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