子どもが薬を誤飲したかも!?予防方法やいざという時の対処法

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昨年は、コロナウイルスの影響もあり、ご自宅で過ごすことが以前にも増しているかと思います。

そんな影響があるのかないのか(?)、最近、当院によくあるお問い合わせの中で、

「ちょっと目を離している隙に、子どもが大人の薬を飲んでしまったかも!」

「子どもが、塗り薬の容器をかじっていたので、口に入ってしまったかも!」

というものが多くあります。

ご自宅で過ごす時間が増えた分、より安全に、安心して過ごせる環境を整えたいですよね。

 

そこで今回は、薬などを誤飲しないように、安全に配慮するにはどうすればいいのか。

また、誤飲してしまった際の対処法についてお話していきます。

子どもが薬を誤飲したかも!?予防方法やいざという時の対処法

子どもが薬を誤飲しないための予防方法

子どもが薬を誤飲しないための予防方法ですが、やっぱり子どもの手が届かないような環境にすることが一番です。

では、どのようにすればよいのか、下記に少し例を挙げてみました。

■子どもの手が届かない場所にしまう(踏み台など使用しても届かない場所にしまう)
■子どもが開けられない、鍵付きの戸棚などにしまう
■(塗り薬の容器など)子どもが興味を示しても触らせないようにする
■子どもの前で、大人が薬を飲んでいるところを見せない(口に入れるもの=食べていいものと認識してしまうため)
■口に入れてはいけないものを、テーブルなどに出しっぱなしにしない
■(かばんの中に薬を入れている場合)簡単に取り出せないようにする

上記はほんの一例ですが、やはり、簡単に子どもが触れないところに保管するのがベストです。

 

また、家にある薬を把握しておくということも大切です。

何の薬がどこに何個あるのか。

それを、常に把握しておくことが大事です。

 

というのも、先生に聞いたところ、ほとんどの患者さんが

「どれだけ飲んだかわかりません」

「元々何個あったかがわからないので、減っているかどうかがわからないんです」

と言われるそうなんです。

 

しかし、今後の治療のこともあるので、わからないからということで

「はい、そうなんですね」

とは簡単にいかないんですね。

「ゴミ箱の中から全部、家中を探して来てください」

ということもあるそうです。

それだけ薬の誤飲は大変なことで、だからこそ、薬の保管場所や、どれだけの量が残っているのかなど、きちんと知っておくことが大事とおっしゃっていました。

 

また、子どもは何に興味を持つかがわからないので、『これは大丈夫だろう』とは思わずに、『何もかもを口に入れる』と思って気をつけなければいけないです。

子どもが、何を遊び道具と思い、何を食べ物と思うかって、正直わかりません。

『えっ!?そんなものを!』ということが本当に多いので、子どもが小さいうちは特に気をつけなければいけません。

大人の私達からすると、『嘘でしょ!?なんでこんな物を口に入れるの…』って不思議に思うんですが、ホントこれ、めちゃくちゃありますので気をつけてくださいね。

 

うちの子が小さいころ、幸いなことに薬の誤飲はしませんでしたが、化粧品など、大人が触っている物に興味を持ち、気がついた時には、ピカソの絵のように綺麗にメイクしていたことがありました(^^;

たまたま危険なことにはなりませんでしたが、子どもって、何にでも興味を持つし、少しも目を離せないなぁと思ったものです。

 

誤飲してしまったというお問い合わせをいただいたお母さん方、また、それ以外にも、小さいお子さんをお持ちの親御さん方には、こういった私の経験からも、出来る限り環境を整えていただけたらと思います。

子どもが薬を誤飲してしまったときの対処法

では、もし万が一、子どもが薬を誤飲してしまった時の対処法ですが、まずは、私達親が慌てない、大声を出さないということが大切です。

子どもが薬を飲み込んだと思っていても、実は薬をまだ飲み込んでおらず、口の中にあるかもしれません。

それが、大きな声を出して、子どもをビックリさせてしまうと、逆にその勢いで、薬を飲み込んでしまうかもしれません。
そういったことを防ぐためにも、子どもを驚かせないようにしましょう。

 

そして、薬が口の中にある場合は、親御さんが口の中を見て、取り出します。

また、もう飲み込んでしまっていた場合は、何をどれだけ誤飲してしまったのかを確認し、薬剤師や医師に問い合わせをしてください。

薬の種類によって、対処法が異なることがありますので、自己判断をせず、専門家の指示を仰いでください。

また、薬局やかかりつけのクリニック以外にも、相談できる窓口がありますので、こちらに載せておきます。

 

■愛知県小児救急電話相談■
夜間の子どもの病気・けがへの対処方法を、専門の相談員(看護師)に電話で相談できます。
また、状況に応じて、小児科医が対応します。
(受付)毎日 19:00~翌朝8:00
(電話)#8000(全国共通)

 

■大阪中毒110番■
(受付)毎日 24時間対応
(電話)072-727-2499

 

■つくば中毒110番■
(受付)毎日 9:00~21:00
(電話)029-852-9999

まとめ

自宅で過ごす時間が増えた分、お母さんたちが、子どもと過ごす時間も増えたと思います。

子どもと過ごす時間が多くなればなるほど、お母さんたちの負担も増え、『少し一人の時間が欲しいなぁ』と思うことがあると思います。

『ちょっとだけなら…』と、目を離して後悔するような事故が起きないように、安心して過ごせる環境を作っていただきたいと思い、今回この記事を書かせていただきました。

 

ちなみに先生は、

「ボタン電池の誤飲は、めちゃくちゃ大変なので、本当に本当に気をつけてください!」

と熱く力説していました(^^;

 

物や薬を誤飲させないことが一番大事ですが、万が一飲んでしまった時のことも考え、日々薬の数や量など、きちんと管理しておくことも大事です。

 

お母さんたちのストレスがたまらないよう、家族みんなで子育てをして、今後も楽しいおうち時間を過ごしていきましょう。