例年、年末・年始で行動範囲が広がることによって、必ずと言っていいほど、年明けの1月はインフルエンザの患者さんが増えます。
楽しかったお正月も明け、そろそろ仕事始め。
「子ども達の生活スタイルをちゃんと戻してあげなきゃ!」
と思っている矢先、兄弟揃ってインフルエンザに。
年明け早々、お休みをいただくことになりましたm(_ _*)m
そうなると、お仕事をしているママさん達にとって特に気になるのは、
「いつから仕事に行けるの!?」
「保育園児と小学生って、熱が下がったら休まなきゃいけない期間って一緒でいいの?」
など、いつから登園・登校できるかについてではないでしょうか。
そこで今回は、インフルエンザの出席停止期間は、保育園児と小学生じゃ違うのか、それとも一緒なのか。
また、登園・登校するのに必要な、治癒証明書についてお話していきます。
インフルエンザの出席停止期間っていつまで?保育園・幼稚園と小学生以上では違うの?
インフルエンザの出席停止期間って保育園児と小学生じゃ違うの?
インフルエンザにかかると、熱が下がったからと言ってすぐ保育園や学校に行けないことはなんとなくわかっていても、いつから保育園に預けることができるのか、学校に行かせることができるのか、よくわかりませんよね。
インフルエンザと診断された時は、学校保健安全法により、感染の蔓延を防ぐため出席停止扱いとなります。
平成24年4月2日から、より安全に集団生活を送ることができるよう、過去の様々な調査データからインフルエンザの出席停止期間が見直され、より細かい内容に変更されました。
変更になってから5年経ち、少しずつみなさんに認知されてきたところもあると思いますが、この機会にもう一度、一緒に復習しましょう。
インフルエンザの出席停止期間は、文部科学省発行の資料によると、
「発症した後(発熱の翌日を1日目として)5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」(※1)
と定められています。
※1 文部科学省HP「学校において予防すべき感染症の解説1」P6【参考情報1】出席停止期間より抜粋
少し噛み砕いてお話すると、インフルエンザを発症した翌日から5日間は、熱が下がっていても自宅にて療養が必要となります。
また、さらに乳幼児は熱が下がった日の翌日から3日、小学生以上は熱が下がった日の翌日から2日経過するまでは自宅にて療養が必要ということになるのです。
要するに解熱日とお子さんの年齢(小学生未満か以上か)によって、登園・登校できる日にちが違ってくるのです。
「ぅ~ん。なんだかいまいちピンとこない。」
「じゃあ、結局うちの子の場合はどうなの?」
私もパッとわかるような答えが欲しくてネットで調べた時に、自分の中ではっきりとした答えを見つけられない時はよくそう思います(^^;
私達は職業柄、ちゃんと把握しなければならない内容ですし、毎年ママさん達にご説明しているので、あまり難しく感じませんが、ママさん達が戸惑うのは当然です。
なので、当院・しいの木こどもクリニックでは、インフルエンザの患者様のご家族の方に、出席停止期間が一目でわかりやすいリーフレットをお渡ししています。
このリーフレット、わかりやすさに重点を置いて当院が作成したものですので、皆さんもぜひご活用ください(^^)
こういう時は、図式化したものにお子さんのパターンを入れ込んで考えた方が分かりやすいですよ。
インフルエンザにかかったら、登園・登校には医師の許可・治癒証明書が必要!
出席停止期間を過ぎたからと言って、
「よし!明日の朝から保育園に預けれる!」
というわけにはいかないのがもどかしいですよね。
インフルエンザと診断された場合、登園・登校には医師の許可が必要になるため、病院を受診し、治癒証明書を発行してもらわなければなりません。
「もう一週間も仕事をしていない。あの仕事をいついつまでに片付けて、先にこっちの仕事を処理して…」
「出来れば、朝一から仕事に行きたかったわ(ーー;」
子どもの熱が下がって元気になってくると、自宅にいても仕事のことが気になりますよね。
「早く仕事に戻りた~~い。」
と、心の声がぼそっと声になってしまうことも。
そんな時に限って、小学生の娘に聞かれ
「ママ、お仕事したいの?」
「なかなか〇〇(子どもの名前)とお話できないから、ゆっくりする時間が欲しいって言ってなかった?」
と、小学生の娘にするどいつっこみを入れられ、
「そ、そうね」
と苦笑いするしかない私( ̄▽ ̄;
娘との会話を通して、
“きっと、こういう時は神様が子ども達と過ごす・向き合う時間を与えてくれているのね。”
と、子どもに諭されたような気がしました。
“子育てしながら自分も育ててもらっているんだなぁ”と改めて思った瞬間でした。
治癒証明書の発行は、お熱の経過・お子さんの状態をママさんと同じように把握している方であれば、ママさんが必ずお子さんと一緒に受診できなくても、代理の方でも大丈夫です。
何でもかんでもママさんが一人で頑張ろうとせず、時には旦那さん・ご家族の方に思い切って甘えてみてくださいね。
今の時代、そしてこれからの時代は、子育てをママさん一人で抱え込む時代じゃないと思うんです。
いろいろ調べてみると、意外と便利な市のサービスがあったり、また、昔に比べて民間でも“ちょっと助けて欲しい時に使えそう!”という有料のサービスもあったりします。
毎年のように新しい事業やサービスが産まれてくるので、知らないことって結構多くあったりしますよね。
“自分一人で頑張り過ぎない意識が大切”なことを、ようやくわかってきた私です。
その意識が、情報を敏感にキャッチできるアンテナになっている気がします。
まとめ
インフルエンザの発熱の場合に限りませんが、熱の経過は様々です。
すんなり下がってその後発熱しなければ、出席停止期間もわかりやすいですし、ホッとしますが、一度下がったかと思ったのにまた発熱した場合、
「いつから行けるの?大丈夫かしら?」
と不安になりますよね。
当院・しいの木こどもクリニックでは、症状観察記録(お熱の記録表)をお渡しし、熱の経過はもちろん、他の症状やちょっと気になったこともママさん達に協力してもらい記録してもらうことで、お子さんの状態を時系列で把握しながら、より正しい判断ができるよう努めています。
人の記憶は曖昧なことが多いですね。
お子さんのためにも、受診する際の保険証などの持ち物チェックのひとつに、せっかく記録していただいた症状観察記録(お熱の記録表)を付け加えてみてくださいね。