おたふく風邪に2回かかることがあるって本当?

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今回、記事のタイトルを見て

「えっ、おたふく風邪って1回かかったらもうかからないって聞いたけど!?」

とびっくりされた方もいるのではないでしょうか。

実は、そういう話が広まってしまうのには、理由があるんです。

 

そこで今回は、おたふく風邪に2回かかるというのは本当なのか、おたふく風邪の確実な診断方法についてお話していきますね。

おたふく風邪に2回かかることがあるって本当?

おたふく風邪に2回かかることがあるって本当?

おたふく風邪は、正式には『流行性耳下腺炎』という病気で、おたふく風邪のウイルス(ムンプスウイルス)に感染することによって起こる感染症です。

発熱や、耳の下の唾液腺である耳下腺や、顎下腺(がっかせん)が腫れて痛みが出る病気です。

 

が、実は、おたふく風邪以外にも、耳下腺や顎下腺が腫れる病気があるんです。

その名も『反復性耳下腺炎』といって、名前は似ていますが、流行性耳下腺炎とは別の病気でこれは人にうつるものではありません。

おたふく風邪と似て、発熱や耳下腺・顎下腺の腫れ、痛みがありますが軽くすむ事が多いと言われています。

名前の通り、何回も繰り返し罹ることが特徴です。

 

また、耳下腺や顎下腺は顔の左右に1つずつあるのですが、反復性耳下腺炎であれば「毎回右側が腫れる」「左側ばかり腫れる」と、どちらか片方ばかりが腫れるということが多いです。

虫歯や口の中の雑菌による感染、耳下腺の先天性異常、ウイルス感染、内分泌の異常など多くの発症要因が推定されていますが、現在のところ明確な原因は分かっていません。

 

…正直言って、おたふく風邪と反復性耳下腺炎、見た目や腫れる箇所が同じなので、ぱっと見ですぐに診断できないこともあるんです。

特に、初めて腫れた時にはおたふく風邪(流行性耳下腺炎)なのか、反復性耳下腺炎なのかの区別が困難と言われていて、何回も繰り返して初めて反復性耳下腺炎と診断されます。

 

なので、学校や園でおたふく風邪が流行っている・兄弟がおたふく風邪に最近罹った、など周囲での感染があったりすると、「(反復性耳下腺炎かもしれないけど、周りで流行っているし…)おたふく風邪だね」と診断されることもあります。

 

このため、一度おたふく風邪と診断されても、数年後にまた同じ様に腫れた時にも

「おたふく風邪かもしれないね」

と言われる事があり、このことから「おたふく風邪に2回かかることがある」という話が広まったのだと思います。

 

こういった場合、1回目か2回目のどちらか(もしくは両方)が、反復性耳下腺炎だった可能性があります。

診断(見分ける)はどうやるの?

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)か、反復性耳下腺炎か。

診断する(見分ける)ためには、血液検査が一番確実です。

血液検査では、おたふく風邪の抗体(免疫)を調べるのですが、この時、2種類の抗体を調べることが多いです。

 

1つ目は、おたふく風邪に対しての抵抗力があるかの数値。この数値が高ければ、おたふく風邪に対する抗体(免疫)がある、ということなので、以前に罹った事があり抗体(免疫)が作られているということです。

 

2つ目は、おたふく風邪に対して今現在はたらいている抗体(免疫)の数値。この数値が高ければ、今現在おたふく風邪に罹っているということになります。

血液検査では、この数値から、今回がおたふく風邪かどうか判断することになります。

2つ目の数値が高ければ、今回の耳下腺炎は流行性耳下腺炎、つまりおたふく風邪ということになります。

2つ目の数値が低く、1つ目の数値が高ければ、今回はおたふく風邪ではないし、おたふく風邪の抗体(免疫)もついている。ということになります。

 

おたふく風邪は、症状が出ず軽くすむ場合(不顕性感染)もあるので、「予防接種もしてないし、かかった覚えもないけどおたふく風邪の抗体(免疫)がついている」なんてこともあります。

 

また、おたふく風邪の予防接種を2回受けていれば、おたふく風邪に罹ることはよっぽどないので、

「おたふく風邪じゃなくて、反復性耳下腺炎かな」

という診断になる場合が多いように思います。

反復性耳下腺炎は、人によっては何回も繰り返しなる場合があり、その度に血液検査をするのは、ちょっとかわいそうですよね。

 

また、おたふく風邪は法律で出席停止期間が決められている病気なので、疑わしい場合でも出席停止になります。

もしかしたら違うかもしれないのに、1週間近く園や学校をお休みになるのって親としてもちょっと大変ですよね;;

そういう意味でも、予防接種を2回受けておくというのは大切なんじゃないかなと個人的には思います。

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まとめ

今回は、

「おたふく風邪は2回かかることがある」

という噂の正体である『反復性耳下腺炎』についてお話しました。

 

先ほどもお伝えしましたが、おたふく風邪と診断されても、実は反復性耳下腺炎だったということもあります。

なので、1回おたふく風邪と診断されて以降に耳下腺・顎下腺が腫れた場合でも

「前におたふく風邪になってるから、今回は違うでしょ」

と自己判断せずに病院を受診してください。

 

その時も、かかりつけ医への受診をおすすめします。

「耳下腺・顎下腺が腫れた」

というカルテ(記録)が残ることで、

「何回も繰り返しているから、反復性耳下腺炎だね」

という診断ができるようになります。

これが、毎回別の病院に受診していると、カルテ(記録)がないので確実な診断ができない場合もあります。

そういう意味でも、かかりつけ医をもつことは重要ですね。

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