中耳炎とはどんな病気?何が原因でかかるの?予防法はあるの?

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多くの方が『中耳炎』という病名を聞いたことがあると思います。

子どもの頃、プールの後などに

「耳に水が入ったままだと中耳炎になるから、ちゃんと出しなさい」

そう言われた方も多いのではないでしょうか。

私も、親や祖父母からそう言われていたので、プールの後は耳から水を出そうと、必死に飛び跳ねていました(^^;

 

でも、中耳炎って、耳から水が入らなくてもなってしまいますよね。

また、中耳炎になった方は分かるかと思いますが、あれってけっこう痛いですよね(;’∀’)

子どもの頃の記憶ですが、耳鼻科を受診して、先生に耳を触られた時、やたらと痛かったのを今でも覚えています。

そんな痛い中耳炎、できることならかからないようにしてあげたいですよね。

 

そこで今回は、そもそも中耳炎とはどんな病気なのか。

また、中耳炎にかかる原因は一体何なのか。

そして、中耳炎にならないための予防法はあるのかなど、中耳炎のことについて色々とお話していきますね。

中耳炎とはどんな病気?何が原因でかかるの?予防法はあるの?

中耳炎とはどんな病気?

中耳炎とは、耳の中の中耳(ちゅうじ)という場所に炎症が起こる病気のことを言います。

中耳というのは、耳の中の鼓膜より奥のことを指します。

耳掃除などで、外から普通に触れる耳の中は、外耳道(がいじどう)と言い、これは鼓膜より手前のことです。

 

子どもの場合、発熱・耳の痛み・耳垂れ(鼓膜の奥にたまった膿が炎症で鼓膜が破れて出てくる事)が主な症状の、急性中耳炎、耳がつまる感じの耳閉感(じへいかん)が主にある、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)がよく起こります。

自分で痛みを伝えられない小さい子どもの場合は、機嫌が悪くなったり、ぐずったり、耳を気にしてよく触るようになります。

 

診断は、主に耳の中を覗いて鼓膜の状況で診断します。

鼓膜が赤くなったり、腫れたりするので、それで判断します。

鼓膜の様子を見ることは小児科でもできますので、耳も一緒に診てほしい場合は伝えてください。

ただし、耳垢が多くて鼓膜がしっかり見れない場合もあるので、そういう場合は耳鼻科で耳掃除をしつつ、診てもらって下さいね><

 

痛みがある場合には鎮痛剤(痛み止め)を使用しますが、多くは自然に治るので、特に治療せず、様子を見ることがほとんどです。

以前は抗生剤(抗生物質)がよく使われていたり、鼓膜を切開して膿を出すという治療が行われていたりしましたが、そういった治療をしてもしなくても自然に治ることが分かってきたので、過剰な治療を避ける方針のクリニックが多くなってきています。

何が原因で中耳炎にかかるの?

中耳炎は主に、細菌などによる感染が原因ですが、耳の病気なのに、耳から感染することってほぼないんです。

先ほども少しお伝えしましたが、中耳炎は、耳の中の鼓膜より奥に炎症が起こります。

鼓膜があるので、耳側から直接細菌が入ってくることはほとんどありません。

 

では、どこから細菌が入ってくるのでしょうか?

 

実は、鼻と耳は奥の方でつながっていて、鼻の方から細菌が入ってしまうんです!

耳の病気なのに、原因が鼻なんて、ちょっと変な感じですよね。

 

耳と鼻の奥は、『耳管(じかん)』とよばれる管でつながっています。

風邪をひいた時などは、鼻や喉の奥には、原因となる菌がたくさん付いています。

鼻をすすった時など、ふとした拍子にその菌が耳管を通って耳の方にいってしまい、中耳で炎症を起こしてしまう事で中耳炎になってしまいます。

子どもに中耳炎が多いのは、この耳管が未熟で、大人よりも短く、太く、まっすぐなために、鼻や喉についた細菌が耳管を通って耳に入りやすいからと言われています。

中耳炎の予防法はあるの?

先ほどお伝えしたように、中耳炎の原因の大半は鼻にあります。

特に、鼻やのどに細菌が多い時、つまりは風邪をひいている時には、中耳炎のリスクが普段よりも高くなっています。

子どもなので、風邪をひいてしまうのは仕方がないにしても、風邪を長引かせないという事が大切になります。

 

また、風邪の中でも、鼻水や鼻づまりといった鼻の症状は、しっかりと治療する事が大切です。

『鼻水だけだし…』と思うと、『病院へ行くほどでもないし、ちょっと様子を見ようかな』と思うかもしれませんが、中耳炎の予防という意味では、早めに受診して治療をした方がいいです。

特に、中耳炎を何回か繰り返しているお子さんの場合は、早めに対処した方がいいですね。

 

また、鼻をすすった時には、鼻水が耳管の方にいってしまいやすいので、鼻をすすらないようにする事も予防の一つです。

当然ですが、鼻をすすらないようにするには、鼻をかまなければいけませんよね。

でも、この鼻のかみ方にも注意が必要です。

 

『鼻をスッキリさせたい!』と思って、勢いよく鼻をかんだ時に、耳がつまったような、エレベーターに乗った時や、乗っている電車がトンネルに入った時のような、変な感じになった事はありませんか?

ちなみに私は、子どもの頃によくなって、

「耳が変~~」

と、陽気に笑ってました( ´艸`)

 

あれって実は、鼻をかんだ時の衝撃で、耳の方に圧がかかってしまうせいなんです。

圧がかかるだけならいいのですが、その拍子に鼻の細菌まで耳の方にいってしまうと中耳炎になるリスクがあります。

今思うと子どもの頃の私、怖いことしてたんですね…((((;゚Д゚))))

 

鼻をかむときは、片方の鼻をしっかりと押さえ、一気にかもうとするのではなく、ゆっくりと何回かに分けて、少しずつかむことをおすすめします。

 

また、冒頭でお話したプールの話についても、プールで中耳炎になるとすれば、耳から水が入ってなるのではなく、鼻から水が入って、ツーンと痛かったりした時になるのがほとんどだと思ってくださいね。

【子どもの鼻ってかまなければダメ?鼻のかみ方を子どもに教える・伝える方法って?】

まとめ

今回は中耳炎についてお話させていただきました。

中耳炎は耳の病気ですが、原因の多くは鼻にあります。

そのため、鼻水や鼻づまりといった、鼻の症状をしっかりと治療したり、正しく鼻をかんだりすることが大切になります。

鼻のかめない赤ちゃんの場合は、鼻水を吸ってあげるといいですね。

 

中耳炎に対しては、薬を使ったり、処置をしたりという積極的な治療をすることはあまりありませんが、原因である鼻水・鼻づまりに対しては治療していった方がいいため、気になるときには受診してください。

『鼻水だけで受診していいの?』なんて思わなくても大丈夫ですよ(^^)

【子どもが中耳炎で全身麻酔をして手術した時の私の体験談】