赤ちゃんの乳児健診時、
「うちの子の頭の形、ちょっといびつなんですが、これって大丈夫ですか?」
という質問を非常に多く受けます。
当院・しいの木こどもクリニックでは、健診時の待ち時間に読んでもらうためのリーフレットを作ってお渡ししています。
そこに、赤ちゃんの頭の形についてのことも書いてあるのですが、それを読んでも直接先生に聞きたくて、質問をされる方も多くいらっしゃいます。
正直、私も子育て中には、同じように子どもの頭の形を気にしていました。
また、一緒に働くママさんスタッフに聞いても、やはり、赤ちゃんの時に頭の形は気にしていたと聞きました。
そこで今回は、皆さんが気になる質問の一つ、赤ちゃんの頭の形が悪い原因についてや、頭の形がいびつだと何か影響はあるのかなど、私の3人の子どもの体験談も交えながらお話していきたいと思います。
赤ちゃんの頭の形が悪い原因って?いびつだと何か影響はあるの?
赤ちゃんの頭の形が悪い原因って?いびつだと何か影響はあるの?
赤ちゃんの頭の形が悪い原因ですが、一つには、頭の骨の構造と出産です。
赤ちゃんの頭の骨は、もともと繋がってなく、脳の成長を妨げないように、5枚の骨で作られています。
そして出産時、狭い産道を通る時に、頭の骨が重なり合って形を変えて産まれてきます。
そして、出産後は圧迫から解放されて、自然に丸く形は戻っていきます。
しかし、逆子出産や難産だった場合、どうしても長時間頭を圧迫されるので、頭が伸びたようになってしまいます。
また、出産後の原因としては、よくあるのが”向き癖“です。
寝ている時間が長い赤ちゃん。
頭の骨同士がしっかりとくっついていないため、同じ方向ばかり向いて寝ていると、下側になるほうが平らになってしまいます。
片側が平らになると、頭の位置も固定されてしまうので、どんどんいびつな形になってしまいます。
しかし、頭の形が悪い、頭の形がいびつでも、脳に影響はありませんので安心して下さい。
しかし、ごくごく稀ですが、”頭蓋骨縫合早期癒合症”という病気の場合もあります。
そのため、赤ちゃんの頭の形を気にするということは、親としてやはり大事なことです。
『ちょっと気にし過ぎかも』と思っても、気になったら、自分が安心するためにも、気軽に医師に相談してくださいね。
我が家には3人の子どもがいますが、3人とも頭の形はきれいです。
というのも、1人目の時から、
「頭の形が悪いと子どもが将来かわいそうだから、頭の形だけはしっかり気を付けろ」
と、実家の祖父からうるさいくらいぶつぶつ言われたということもあり、私、めっちゃ頑張りました!
当時は今と違い、携帯電話ですぐに調べられるという時代ではなかったので、私が産まれた、産婦人科の大先生に聞きました♪
はい。
大先生から直々に伝授してもらいました(笑)
『バスタオルをくるくる巻いて、頭から体、足先まで全体が斜めになるように、赤ちゃんの下に入れ込んで、左右適宜に方向を変える』という方法です。
『頭の形だけだから、頭だけ左右に向かせたらいいんじゃないの?』と思いがちですが、それではすぐに向き癖の方向に向いてしまいますので、“足先までしっかりと向かせること”が大切です。
寝返りができるようになっても、ずっと左右にうつ伏せに気を付けて交互に向かせてました。
赤ちゃんが自分で体を動かして、バスタオルを上手に避けて向き癖の方向に向いてしまっても、気づいた時には逆方向に。
この、逆方向、左右にをとにかく繰り返しました。
頑張って時間を決めて、意識的に行う事を心がけました。
夜中も授乳、ミルクの時間と、ぐっすり寝れないから、日中は赤ちゃんと一緒にゴロゴロしたくなりますよね。
それを、『頭の形が…』って気にして、体の向きを変える時間を決めてっていうのはなかなか大変でした。
ルーズな私は、正直そこまできっちりはしませんでした(^^:
気になった時に、『あ~時間だなぁ』と、体の向きを変えてたくらいです。
でもまぁ、そのくらいの気持ちでやるぐらいが丁度いいかもしれません(笑)
と、この方法で、我が子達は、頭の形が整いました♪
もちろん、日中のみですよ。
夜まではさすがにできないので、夜は”ドーナツ枕”を使っていました。
でも、あまり神経質になってしまうと、親も疲れてしまい、赤ちゃんもストレスになります。
無理のない程度で、自分ができる範囲で頑張るぐらいでいいと思います。
まとめ
今回この記事を書くにあたり、子ども達に直接聞いてみたところ、娘は、
「私、頭の形が男の形なんだよね~」
とか
「私、絶壁でまっすぐなの!」
と、気にする子がいたそうです。
そして、
「私、頭の形がきれいでよかった♪」
とも言ってくれました。
また、息子は、
「後ろから見ると、頭の形がガタガタしてるのいるよ」
と話してくれました。
坊主にしたときに、形がいびつだったりすると、息子としても、どうしても見た目が気になってしまうようで、
「いびつじゃなくて本当によかった♪」
とのことでした。
うん。
母として頑張った甲斐がありました♪
親として、子どもに対してやってあげたいことは、私もそうですが、皆さんもたくさんあると思います。
でも、”きっちりではなく、少しくらいなら大丈夫”という思いでやらないと、きっとパンクしてしまいます。
一人でパンクしてしまう前に、まずはクリニック・かかりつけ医で相談してみてください。
私達、クリニックのスタッフも、もちろん医療者ではありますが、多くが先輩ママさん(親)ですので、何かしらアドバイスができることもあると思います。
困った時はお互い様。
気軽にお声がけ下さいね。