子どもが突然不登校になった時、親として、どう接すればいいのか、かなり戸惑ってしまうと思います。
実は私、うちの娘がそうでした。
うちの場合、小学6年生の頃から不登校になったんですが、原因がわからず、とにかく最初は悩みに悩みました。
そして、毎日のように自分を責めていました。
子どもが辛い思いをしていると考えると、私達親もつられて辛くなってしまうんですよね…。
そこで今回は、うちの子どもが不登校になった時の実際の接し方、私の体験をお話させていただきます。
子どもが不登校の時、親はどう接すればいい?
子どもが不登校になった時、とにかく”子どもが一歩踏み出す時を信じて待って”あげてください。
そして、いつも子どもに寄り添って、サポートをしてあげてください。
間違っても、”無理やり学校へ行かせる”ということはやめてください。
子どもが学校へ行かない(行けない)という場合、ちゃんとした理由があります。
その理由がわからないまま無理やり学校へ行かせても、すぐにまた不登校になります。
その場合、親子関係も悪化してしまいます。
そして、”子どもが学校へ行きたくない理由を話してくれない”という親御さんも多いかと思います。
うちもそうでした。
でも、子どもが話してくれない、話さないというのにも理由があります。
子どもが自分から話してくれるのを待つ。
もしくは、子どもの心、気持ちが落ち着くのを、近くでそっと見守ってあげましょう。
うちの娘は、小学6年生の頃から急に不登校になり、理由を聞くも教えてくれず、そのままずっと不登校が続きました。
最初の頃は、『何とか学校に通わせたい!』という気持ちが強く、アレコレと手を尽くし、とにかく悩み続けました。
しかし途中から、『私が1人でいくら悩んでも解決はしない。もう少し気持ちを楽にしよう』と思うようにしたことにより、だいぶ心に余裕が持てるようになりました。
また、『娘が毎日休みでいい機会だから、一緒にいろんな所へ出かけよう』と、旦那さんと私で有給の日にちを合わせ、平日にいろんな所へでかけていました。
一緒にいろんな所へ出かけることで、子どもの気が晴れ、学校へ行けるようになるかなぁ…って思ってたんですが、結局、不登校のまま小学校の卒業を迎えました。
そして、娘は中学校へ入学。
『入学はしたものの、やっぱり学校へはいけないよね…』と、半ば諦めていたんですが、娘は普通に学校へ登校!
『中学入学をきっかけに、不登校が治った!』
と、最初は喜んでいたんですが、喜んだのもつかの間、しばらくして、また不登校になってしまいました。
その時に私は、子どもが学校へ行けなくなる過程の中で、子どもが何を感じ、何を考えていたのか、その気持ちを理解することが大事だと感じました。
その気持ちを理解しようとせずに、子どもの不登校が治ったとしても、『学習の遅れ』や『人間関係』、『生活リズムの乱れ』等から、また不登校になる場合もあります。
今回のうちの娘がまさにそうで、その当時は不登校の理由を何も話してくれませんでしたが、
「最初は頑張って中学へ通ったけど、やっぱり(上記の理由等から)だめだった」
と、上記の理由等を話してくれました。
子どものそういう、『戻りたくても様々な理由から戻れない』、『本当は大学や短大に進学したいけど、心が追いつかず(不安な気持ちが強く)進学できない』という気持ちを理解してあげてください。
そして、そんな子どもがやりたいと言ったことは、全力で応援してあげてください。
うちの場合、娘は、16歳で原付バイクの免許を取得しました。
3回目でやっと免許が取れたんですが、その時、家族全員でめっちゃ喜んだのが思い出されます。
そして娘は、自分なりに将来のことが気になりだしたようで、そのまま夕刊の配達のバイトに行き始めました。
18歳になり、娘は車の免許も取得。
今は、普通に会社員として働いています。
人は誰しも、新しい行動を起こすということは、とても勇気がいることだと思います。
しかし、『一緒に頑張ってみよう』と目標を親子で共有することで行動できる子もいます。
でも、途中で挫折してしまう子もたくさんいます。
そんな時は、子どもをそっと見守り、一つずつ不安を取り除き、また行動を促し、子どもの成長を手助けしてあげてください。
一つずつ一つずつできることを増やしていくことで、自然と子どもの自信に繋がります。
うちの娘の場合、『バイクの免許取得』という第一歩から全てが始まったと思っています。
まずは、自ら勇気を持って、第一歩を踏み出した。
そして、免許取得という成功体験を得たことで、『自分はやればできる』という自信に繋がり、次に『バイト』という新しいことに挑戦。
そして、次に車の免許、就職と、一つの成功体験が自信に繋がり、どんどん新しいことに挑戦できるようになり、今では周りと何ら変わらない生活を送れるようになりました。
「バイクの免許を取るなんて、危ないしやめときなさい!」
と、子どもが挑戦、一歩踏み出そうとしているのを止めるのではなく、
「そっか。じゃあ頑張ろう!お母さんも一緒に頑張る、応援するよ!」
と、寄り添って応援し、時に背中を押してあげることが大切です。
子どもに、どんな小さなことでもいいので、成功体験を積み重ねさせてあげる。
私達親が無理強いするのではなく、子どもが自らやりたいことを応援してあげることが大切だと思います。
まとめ
子どもが不登校になると、親は誰もが悩み・葛藤し、インターネットや本でいろいろ調べて、そこに書いてあることを実践します。
私がそうでした。
しかし、子どもに学校へ行くことを無理強いするのではなく、子どものそばで温かく見守ることが大事だと私は思いました。
そして、母親に支えられると、子どもは元気になります。
そんな元気になった子ども見て、私達親はさらに元気になります。
この、良い循環を保つためにも、私達親は、常に(できる限り)笑顔で接してあげたいですね。
この私の実体験を当院の院長先生に話したところ、このようなお話をしてくださいました。
知ってから知らずか、子どもへの接し方・対応は良かったと思う。
とにかく子どもの話を聞く・聞き続けることが大切。
ず~っと聞き続けていると、子どもの方から自然と言ってくる。
親はそこまで待つしかない。
“中学入学をきっかけに不登校が治った”という話も、子どもは、小学校へずっと行きたかったかもしれない。
でも、いろんな本人の思いや葛藤から行けなかった。
それが、中学入学という転機で行けるようになった。
『1回行ってみて、ダメだったら帰っておいで』と、子どもが帰れる場所、戻る場所をちゃんと作った・示したから学校へ行けたんだと思う。
また途中から不登校になったけど、その時も温かく迎えたよね。
多分それがあったから、その後子どもは”原付バイクの免許を取りに行こう”と、新しいことにチャレンジができたんだと思うよ。
本質的な不安は取り除いていないかもしれないけど、その不安とか理由がわからないのであれば、子どもが戻れる場所を作る。
「いつでも戻ってきていいよ」っていう場所を作るだけで、子どもは安心する。
その、安心する・待ってあげる・信じてあげるというベースを作ることによって、子どもは『ちょっと外の世界を見てみたいな』ってなって、徐々に外に出てくるようになる。
人間は好奇心の動物だから、何も不安がなかったら、とにかく外へ出て行きたくて、好奇心でウズウズするからね。
でも、その外出したいという人間の本質があるのにそれが出来ないというのは、特殊な状況に陥っているということ。
だから、子どもに限った話じゃないけど、その理由を話さない・言いたくないというのは普通のこと。
親としては、待って待って待って待って信じてあげる。
そして子どもが『これぐらいだったらできるかもしれないから行ってみようかな』という時には、不安かもしれないけど送り出してあげる。
この繰り返し。
子どもは帰る場所があると挑戦ができる。
この帰る場所というのは、家という物質的なところではなく、私達親という精神的なところなので、子どもが挑戦して、もしダメだったとしても絶対に見放さないこと。
見放してしまうと次の挑戦ができなくなってしまう。
もっと言うと、子どもの『ダメだったらどうしよう』という気持ちもなくしてあげられるぐらいにできるといい。
もし、子どもが動けている・行動できているのであれば、それは安心しているということ。
その行動を続けていく、チャレンジし続けていくと、どこかで知らないうちに元々の原因が取れることも多々ある。
そうすると、自然と社会の波へ乗っていける可能性がある。
安心できる環境があるから、子どもは外へ好奇心をもって出ていける。
それを何度も何度も繰り返すうちに、どこかで成功するはず。
そして、社会へ参加するためには、その成功体験を繰り返すことが必要。
○○さん家はそれが出来ていたから、今、子どもが普通に会社員として働けているんだと思うよ。
と、力説してくださいました(え~、本当はも~っと長くお話してくださいました♪)
出来れば子どもが不登校の時に聞きたかったです(T^T)
最後に。
子どもが不登校になると、親も心配になると思います。
でも、母親である自分も一緒にふさぎ込むのではなく、明るくすること、リフレッシュすることって大切だと思います。
それが結果、子どものためにもなりますよ。