里帰り出産はしたほうがいい?母子健康手帳ってどういうもの?出産前に知っておきたいQ&A

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「里帰り出産って、皆いつぐらいから実家へ帰ってるの?」

「妊娠したけど、母子健康手帳って、どこでどうやってもらうの?」

などなど、里帰り出産や、母子健康手帳の疑問について、『まっ、なんとかなるか♪』と思い、調べることをスルーしている方も多いんじゃないでしょうか。

今回はその、”里帰り出産”と” 母子健康手帳”について、事前に知っておきたい内容を少しブログにさせていただきました。

 

ということで今回は、多くの先輩ママから聞いた”里帰り出産”についての意見・考えと、母子健康手帳の疑問についてお伝えしていこうと思います。

里帰り出産についての先輩ママからのアドバイス

それでは、里帰り出産の疑問等(クエスチョン)について、先輩ママからいただいたアドバイス(アンサー)です。

 

Q. 里帰り出産って、皆さん大体いつからいつまで帰省するんですか?
A. 実家が遠い(遠方の)方は、出産ギリギリだと、長時間の移動が大変になってしまうので、30週くらいには準備して、早めに帰れるなら早めに帰ったほうが安心だと思います。
実家が近い方で、旦那さんが家事ができ、両親との関係が良好であれば、早め、32・33週に帰省をしてもいいと思います。大体34・35週に帰省する方が多いようですが、私の周りは結構ギリギリ、37・38週で帰省したというのをよく聞きます。
まぁ各々の家庭に事情によって帰省時期を決めているといった感じですね。

 

Q. 里帰り出産をするメリットとデメリットを教えてください。
A. 里帰り出産のメリットは、やはり”母親”という”大先輩”がいるので心強いことですね。
あと、実家の場合は、色々とわがままも言えます。
出産は命がけなので、できる限り自分が安心できる、ゆっくり休める環境を優先したいところです。
里帰り出産のデメリットとしては、実家に兄夫婦がいたり、両親との関係がそこまで良好でない場合は、ちょっと居づらい、気を遣うといったところですね。
そういった場合は、逆にストレスが溜まってしまうので、里帰り出産をしないほうがいいかと思います。

 

Q. 里帰り出産で必要な物(持ち物)ってなんですか?
A. 赤ちゃんのおむつやおしりふき、肌着や布団などなど、赤ちゃんに必要なものはだいたい産婦人科でも教えてくれるので大丈夫なんですが、忘れがちなのが自分(ママ)の物です。
母子手帳や診察券はまだ大丈夫として、洗面用具や化粧品、下着やパジャマや洋服など、自分のものは忘れがちなので気を付けてください。
特に実家が遠く、忘れ物があってもすぐに取りに行けない方は気を付けてくださいね。
あとは必要じゃないけど自分がリラックスできるもの、フレグランスの香り系や、タブレットやPCやスマホなどのデバイス系、本やクロスワード・数独系の時間つぶし系などなど、あると心が和む・落ち着くものも持っていくといいですね。

 

Q. 里帰り出産の手続きというか、全体的な流れを教えてください。
A. え~、まずは母子健康手帳(母子手帳)をもらいます(市区町村役場または保健センターで交付してもらう)。
その後、実家に「里帰り出産してもいいか」を確認します。
実家は実家なりに、今の生活リズムがあるので、「大丈夫大丈夫。だって実家だし!」といって、いきなり「来週帰るから。2ヶ月ほど(実家に)いるから」と言われても、両親は困ってしまいます。
親しき仲にも礼儀ありです。
そして、実家がかかりつけの産婦人科から遠い場合は、実家近くの産婦人科を探して、分娩予約を取ります。
地域・時期・病院によって、受け入れの数が違うので、早めに調べて予約を取る必要があります。
かかりつけの産婦人科と、分娩の産婦人科が異なる場合、現在のかかりつけの産婦人科で紹介状を作成してもらいます。
と、簡単に言うとこんな流れです。

 

Q. 里帰り出産前・出産後にやることってなんですか?
A. まず、出産前にやることとしては、働いているママさんは、産休予定について、勤務先と相談しておきます。
また、出産手当金や、育児休業給付金がもらえるかどうかも勤務先に確認しておきます。
その後、産婦人科を選び、入院に向けて、いろいろなものを用意します。
また、産後にバタつかないよう、入院時だけでなく、出産後に使うベビー用品等も用意しておきます。
そして、産婦人科では、出産育児一時金の受け取り方についても確認しておきます。
出産後は、様々な手続きを行います。
出生届や児童手当金の申請、健康保険への加入や子どもの医療費助成の申請などなど、様々な事務手続きがあり、また期限も決まっています。
各種手続きの書類の確認などは、パートナーに任せるか、自分が動けるうちに済ませておくと安心です。
ちなみに、手続き等も含め、出産前後のことは、産婦人科で全て教えてくれるので安心してくださいね。

 

Q. 里帰り出産で住民票は実家にない(県外の)場合、出生届はどこに出すんですか?
A. 産まれた日を含む、14日以内に役所に出す必要があるということもあり、帰省先での手続きも可能です。
ちなみに、出生届と一体になっている『出生証明書』は、出産に立ち会った医師(助産師)が記載するため、お父さんお母さんが記入する必要はありません。
こちらも産婦人科で確認できますので、事前に聞いておくと良いですね。

 

Q. 里帰り出産の場合って助成金ってどうなるの?
A. 助成金、妊婦健診の補助券は、基本的には住んでいる自治体を含む、指定された地域の医療機関でしか使用できません。
ただし、里帰り中の妊婦健診で支払った費用の領収書を、出産後に住んでいる自治体に提出することで助成金をもらえます。
そのため、病院でもらった領収書などは、大事に保管するようにしてください。

 

Q. 里帰り出産する場合、皆さん親に生活費とか、お礼とかって渡してます?
A. 比較的生活費を渡している方が多いようです。
食費から水道光熱費と、何かとかかりますからね。
でも、相場的には大体月2~3万という方が多いようで、やはり娘には甘いようです。
また、1ヶ月前後と短期間の場合は、生活費は渡さず、お礼で済ませたという方が結構みえます。
また、現金の場合、受取を拒否する親御さんが結構多いので、ちょっといい食べ物や、便利グッズ・理美容グッズ・健康グッズなどをプレゼントするという方もみえます。
「実の両親だし」「実家だから」という理由から、生活費を渡さないというのもわからなくはないですが、できれば両親に感謝の気持ちも込めて、渡したほうがいいのではって思いますね。

 

Q. 最後に、里帰り出産ってやっぱりしたほうがいいです?
A. 実家が近くて、両親も「帰ってきていいよ」と言ってくれていて、両親との関係も良好なのであれば、里帰り出産したほうがいいですね。
特に初めての出産の場合は不安が大きいと思うので、少しでも安心できる、心にゆとりが出来る環境で出産したほうがいいと思います。
また、出産後は、当たり前ですが、自分の時間が減ります。
というか、正直なくなります(苦笑)
それに慣れるためにも、最初は信頼して安心できる母親のところで、色々と育児について教えてもらいながら子育てをするのがいいと思います。
ただ、”両親との仲が…”などなど、各家庭によって様々な理由があると思うので、”自分が最も過ごしやすいところで過ごす”ということが一番ですよ。

母子健康手帳についての疑問・Q&A

それでは続いて、母子健康手帳についてのQ&Aです。

 

Q. 母子健康手帳とはどういうものなんですか?
A. 母子健康手帳は、妊娠の経過・出産の様子・小学校入学までの子どもの健康状態や発達・予防接種の記録の情報などをわかりやすく管理・記録するためのものです。
結構役に立つことがたくさん書かれてますよ。
あと、子どもが大人になった時に、はしか等の感染症が流行った時に、「あれ?この予防接種って打ってたっけ?」っていう時にも役立ちます。

 

Q. 母子健康手帳っていつ・どこでもらえて、その時って何が必要ですか?(岡崎市の場合)
A. 母子健康手帳は、妊娠が確定し、赤ちゃんの心拍確認が取れる妊娠6週~10週を目安に、岡崎市市役所へ取りに行きます。
原則、妊婦本人が取りに行かなければいけません。
(どうしても行けない事情がある場合は、事前に相談可)
また、母子健康手帳を受け取る際に、下記のものが必要なります。
① 病院で発行される妊娠証明書(妊娠届出書)
② 個人番号(マイナンバー)が確認できるもの(住民票やマイナンバーカード)
③ 本人確認書類(免許証やパスポート等)
④ 妊婦名義の金融口座がわかるもの(預金通帳やキャッシュカード等)
ちなみに、マイナンバーカードで②と③は兼用できますよ。
自治体によって若干必要なものが異なるので、事前に自治体のHPで確認するといいですね。
母子健康手帳の交付 – 岡崎市ホームページ
母子健康手帳をもらう時は、改めて母になるんだということが実感できるので、とても嬉しい瞬間ですよ。

 

Q. 仕事をしてて、なかなか母子健康手帳をもらいに行けないんですけど、郵送とかネットでも手続きって出来ます?
A. 郵送でもネット(オンライン)でも申請は可能です。
ただし、窓口での手続きとは交付期間が異なるので注意してください。

 

Q. まだ入籍前ですが子どもを授かりまして、母子健康手帳ってもらえますか?あと、未婚の場合でも母子健康手帳ってもらえますか?
A. 入籍前でも母子健康手帳はもらえます。ただし、自治体によっては旧姓を記入されることもあります。そういったことを防ぐためにも、できれば入籍後に母子校健康手帳を交付してもらうのがいいですね。また、もちろん未婚の場合でも母子健康手帳はもらえます。

 

Q. よく聞くんですけど、母子健康手帳別冊ってなんですか?
A. 母子健康手帳別冊は、乳児健診・予防接種の案内や受診券が冊子になったもので、岡崎市ももらえます。

 

Q. 母子健康手帳をなくしてしまったんですけど、再発行・再交付ってすぐにしてもらえます?
A. 母子健康手帳は市役所で再発行してもらえます。
ただし、再発行まで2週間前後の時間がかかります。

 

Q. 母子健康手帳って、転居する場合って届け出・手続きとか必要なんですか?
A. 住所変更等の手続きはないので必要はありません。

 

Q. 岡崎市の母子健康手帳の大きさ・サイズってどれぐらいなんですか?
A. 県や市によって大きさは様々ですが、岡崎市の母子健康手帳の大きさは、縦が182mm×横が128mmのB6サイズです。
また、岡崎市は最初から透明なケースが付いた状態でもらえるんですが、それにお子さんの写真を挟んだり、シールを貼ったりしている親御さんも多くみえます。
あと、透明なケースではなく、好きなキャラクターのケースを100均等で購入している親御さんも結構みえますよ。

 

Q. 母子健康手帳アプリってどんなものですか?
A. 母子健康手帳アプリは、そのまんま、母子健康手帳の中身がデジタル化して、スマホで見ることが出来るものです。
いつでもどこでもスマホで確認できるから楽だし、アプリを通して自治体等から様々な情報も届くので便利です。
ただ、医療機関では母子健康手帳の原本(冊子)を出さなければいけないので、それを後で母子健康手帳アプリに入力して…と、二度手間になってしまうのが難点ですね。

まとめ

私達、しいの木こどもクリニックは、病気を診るのはもちろんですが、それだけではないと考え、小児科医として、そしてかかりつけ医として、親御さん達が困っていることに対しても、真剣に向き合ってアドバイスしています。

 

今回の”里帰り出産”や”母子健康手帳”についての疑問もそうです。

私は正直、『まっ、なんとかなるか♪でいいかな』と、”今は”思ってます。

しかし、産前産後でイライラしている時は、『あ~、◯◯しとけばよかった~』『あ~、□□忘れた~』と後悔します。

というか、『何で◯◯しといてくれなかったの!』『□□準備しとくなんて常識じゃん!』と、周りに当たりがちです(苦笑)

そういったことを防ぐためにも、準備や下調べなどを事前にし、安心して出産できる体制を整え、少しでも産前産後を穏やかに過ごしてほしいと思います。