子どもが中学生ぐらいになってくると、周りと比べられる機会が増えてくるので、
「うちの子、運動神経はどうなんだろう」
「うちの子、勉強はできるのかなぁ」
という悩みが新たにうまれてきます。
特に自分が
「勉強がすっごい嫌いだった!」
「運動神経が悪いから、体育は嫌だったなぁ」
などと苦労している場合、
「我が子にはできるだけそんな思いはして欲しくない!させたくない!」
と、強く思ってしまうのではないでしょうか。
良い意味で、“苦労した方がその子のためになる”とわかっていても、ついつい親の方が手を出したり、声掛けをし過ぎたりしてしまうかと思います。
というのも、昔の私がそうでした(苦笑)
でも、途中から一切言わなくしました。
だって、今は多様性を尊重する社会・時代ですもんね。
ということで今回は、子どもの運動嫌いは克服しなくていいし、勉強嫌いでもいい!
子どもの好きなこと、得意なことを伸ばすことの大切さについてお話していこうと思います。
子どもの運動嫌いは克服しなくていい!
まず、運動が嫌いでも、生活していくことに支障はないので、無理に克服しなくてもいいと思います。
ただ、直接子どもから、運動嫌いの原因や理由を聞くことは大切です。
なぜ運動が嫌いなのか。
運動の何が嫌いなのか。
その原因は自分(我が子)にあるのか。
それとも周り(の子ども)にあるのか。
運動が好きだけど、出来ない・出来ていないから嫌いなのか。
バドミントンなど一人でやるスポーツは好きだけど、野球など皆でやるスポーツは嫌いなのかなどなど、運動嫌いの理由は子ども(人)の数だけあります。
運動が好きだけど、ある理由・原因があって嫌いという場合は、一緒に克服していくと良いですね。
うちには息子と娘がいるんですが、息子はとにかく”体育”が嫌いです。
その理由を聞いたところ、
「とにかく人と争うこと、比べられる事が嫌い」
とのことでした。
争うこと、比べられる事が嫌いって、本当に『今の時代の子どもだなぁ』という感じです。
息子は常々、
「スポーツは好きな人がやればいい!強制しないで欲しい!」
と、事あるごとにボヤいていました。
その気持ちは痛いほどわかります!
でも、体育の授業に出ないと赤点になっちゃうので、そのたびに私は、息子をなだめたり、励ましたり、時に注意したりしていました。
でもうちの息子、体育が嫌いなだけで、運動が嫌いというわけではないようで、たまに突然、
「ちょっと歩きに行ってくる」
と言って、1人気ままな散歩という名のウォーキングをしています。
そのおかげか、ポヨポヨだったかわいいお腹に、最近変化の兆しが見えてきました。
息子は、ただ走るのが遅いだけで、走ることは出来ます。
ただ高くジャンプできないだけで、普通に跳ぶことはできます。
ただボールを遠くに投げれないだけで、投げることは普通にできます。
このように、日常生活において、何も困ることはないので、私的には『これでいいよね』って思っています。
一方娘はというと、体育の授業が嫌だなんて聞いたこともありません(苦笑)
兄の体育嫌いを見て育ったからですかね!?
『同じ親から産まれてきてるのにこの違いって…』と、たまに不思議に思います。
当時、小学生だった娘は、その時の担任の先生が大好きで、その先生がバスケの顧問だったということもあり、
「バスケをやりたい!」
と…。
『う~ん、そんな理由でバスケをやらせてもいいのだろうか…』
『でも、子ども(娘)がやりたいことをやらせるのが1番だよね!』
ということで、
「いいじゃんバスケ!」
と、娘の背中を押すことにしました。
『スポーツは形から!』がモットーの私は、バスケットシューズにバスケットボールと、あれこれ一式買い揃えました。
が!
娘のバスケットに対してのやる気は、小学生で燃え尽きました(泣)
そんな娘は、中高は陸上部へ。
高跳びから始まり、色々と種目を模索しながら、最終的には砲丸や槍・円盤を投げる”投てき”の種目にたどり着きました。
多分、彼女なりに一生懸命考え、悩み、迷いながら続けていたと思います。
こちらも、練習用のシューズに競技用のシューズ、部Tやジャージに、ケガ防止のために足型に合わせた中敷きなどなど、だいぶお金がかかりました(泣)
でも、スポーツを通して様々な経験をしたことで、メンタルが鍛えられたり、人への感謝の心を学んだりと、娘の成長の大きさ・伸びを感じましたね。
それと同時に、6年間陸上部を続けたことについて、やはり子どもが好きなこと、得意なことをやらせるのって大事だなぁと思いましたね。
子どもの運動嫌いには、様々な子どもなりの理由があるので、無理に克服しなくていいと思います。
嫌いなら理由だけ聞いて、無理強いしない。
好きならやらせる、後押しする。
運動が嫌いでも普通に生活していけます。
昔と違って、今は多様性を尊重する時代なので、嫌いなら嫌いで全然いいと思いますよ。
子どもの勉強嫌いは克服しなくていい!?
子どもの勉強嫌いについてですが、個人的には『ある程度読み書きができればいい』と思っています。
でも正直、今の時代は大学を出ておいてほしいなぁとも思います。
まぁ、『子どもが行きたいなら行かせる。行きたくないなら行きたくないでいい』といったところでしょうか。
要は、『子どもがどうしたいか』が大事だと考えています。
え~ちなみに、勉強に関しては、うちの息子・娘ともに”好きではない”でしょうね(苦笑)
そんな勉強に関しては、自分自身の学生の頃を思い出して接しています。
いつも言っているのは、
「提出物はちゃんとだそうね」
です(苦笑)
「テスト勉強しなさい!」
とは、一度も強く言ったことはありません。
たまに主人が
「あいつら(息子や娘)はテスト勉強しているのか?」
と、気にして聞いてくるんですが、そのたびに、
「じゃ、あなたも毎回みっちりとテスト勉強してたの?」
と聞き返すんです。
昔、本人(主人)&義母から、主人が勉強してなかったのを聞いていたので( ̄ー ̄)
そして、
「あなた、高校の時どうだった?私、赤点取りまくりだったよ(苦笑)あなたもでしょ?うちの子、2人とも赤点取ったことないよ。私達の子にしては素晴らしいよ!」
と言って、自分たちができなかったことを、子どもたちに無理やりやらせるということはしていません。
自分たちが勉強が苦手、嫌いだったからそうなってほしくないという気持ちはわかるんですが、それを子どもに無理強いするのはよくありません。
なんとなく、『自分が叶えられなかった夢を、代わりに子どもに叶えてもらう』みたいな感じですよね。
でもそれって、言葉は悪いですけど親の自己満足ですよね。
子どもは自分(親)の分身ではありません。
自分の子どもだからといって、考えも感性も同じではありません。
子どもは子どもで一人の人格があります。
あまり親の思いや考えを押し付けないでほしいと思います。
と、これと似たような言葉を、私は主人にぶつけました。
主人は主人なりに子どもを心配してのことだと思うんですが、子どもは子どもで夢ややりたいことがあります。
その、目指す職業や目標を聞いて、それに必要なことを全力で調べて教える。
後はその子に任せる!
本気で◯◯をやりたい、□□になりたい、△△へいきたいのであれば、子ども自身が頑張るしかないですからね。
子どもを信じて全力でサポートする!
親はこの言葉に尽きるのではないでしょうか。
子どもの勉強嫌いは、目標とか目的がはっきりすると、一気に『やらなきゃ!』となり、進んで勉強したりするもんです。
中学や高校、大学受験がそうですよね。
逆を言うと、目標とか目的がはっきりしていない、または、自分が目指す目標にその勉強の必要性を感じていないから勉強しないんですよね。
例えば、
「正看護師になりたい」
といって、明日から正看護師にはなれません。
そのためには、看護師国家試験に合格して、看護師資格を取得する必要があります。
そのためには、文部科学大臣、または厚生労働大臣指定の4年制大学、3年制の短大・専門学校を卒業する必要があります。
そのためには、そこへ入学する必要があります。
そのためには、高校を卒業する必要があります。
そのためには、高校は…と、どんどんどんどん掘り下げていくと、勉強の必要性が分かってきます。
勉強嫌いは克服しなくていいと思いますが、子どもの夢ややりたいことを聞いて、親として、そこへ導くサポートしてあげてほしいと思います。
院長の考え・思い
今回の記事を院長先生に見てもらったところ、こんなお話をしていただきました。
まず、子どもが運動や勉強が嫌いという、その嫌いの理由を聞くことが大切。
なぜ嫌いになったのか。
その運動(スポーツ)自体が嫌いになったとか、「野球じゃなくてサッカーがやりたい!」と、その運動(スポーツ)以上に興味が湧いたものが出てきたというのであれば、子どもの意見を尊重してもいいと思う。
しかし、「◯◯(友達)は上手いな!□□(僕)はもうちょっと頑張ろうな!」と、人と比べられるから嫌いになったとか、「◯◯(友達)はレギュラーになって、□□(僕)は補欠だから…」と、自分が上手にならないことで嫌いになったのであれば、そこで諦めさせるのではなく、ぜひ子どもを励ましてあげてほしい。
うさぎとかめの話じゃないけど、人によって進度はぜんぜん違う。
小学生の時にグンと伸びて、中学生の時にスランプに陥って、そこで頭打ちになる子もいる。
コツコツと地道に頑張り続けることで、そういった子を抜く可能性は十分ある。
というか、怠けなければ、努力し続ければ必ず抜ける。
こういった話をするとよく、「でも能力が…」という話になるけど、何になれるかというのは能力だけではない。
確かに能力があったほうが苦労は少なくてすむけど、どんな人でも野球選手など、その道のプロになれる
ただし、野球選手になるまでに、どれだけ練習しなければいけないかっていうのは、運動神経が悪い子たちの場合は、人の3・4倍練習しないといけない。
でも、人より練習・努力し続ければ必ずなれる。
というのも、能力がある人は、ちょっと人より先にいっているということからあぐらをかきやすい。
言い換えると、あまり努力をしない。
そういった人を抜くのは簡単で、自分が練習・努力すればいいだけ。
ただ、まれにあぐらかかずにやる人がいる。
大谷翔平とかがそう。
能力があるのに人一倍努力する。
こういった人は中々抜けない。
でも、能力があるほとんどの人は”うさぎ”。
だから、地道に頑張り続けることが大切。
子どもが、その運動(スポーツ)が好きなのであれば、「諦めるのはもったいないんじゃない?」って言って励ましてあげてほしい。
あと、運動(スポーツ)だけでなく、勉強も同じ。
能力の差はそんなに大きくない。
小さい能力の差は、努力すれば、時間をかければ抜ける。
一部、”能力があるのに人一倍努力する”人がいるので、一番になるのはなかなか難しいけど、トップ集団・先頭集団に入るのは難しいことではない。
「子どもには無限の可能性がある」とよく言うけど、僕は「本当に無限の可能性がある!」と思っている。
どんな子どもでも、何にでもなれる、どんな人にもなれると思っている。
ぜひ親として、子どもの、我が子の無限の可能性を信じてあげてほしい。
といった話をしてくださいました。
私も子どもの頃、「◯◯になりたい!」という夢が”たくさん”ありました。
でも正直、「なりたい!」というだけで、努力をした記憶はあまり…。
人の3・4倍練習、努力するよりも、遊ぶのに夢中でしたね(^^;
う~ん、”かめ”になるのってなかなか難しいですね。
まとめ
今回長々と書きましたが、伝えたかったことは、“子どもの気持ちを大切にしてほしい”ということです。
運動できない=社会不適合者ではありません。
勉強できない=人間失格ではありません。
得意・不得意は誰にでもあります。
それを本人が克服しようとするのはいいですが、周りが無理強いするのは違うと思います。
自分が不得意、苦手なことは任せちゃえばいいじゃないですか。
その分、自分が得意なことをやる、そこを伸ばせばいいじゃないですか。
親として、子どもの気持ちを最優先に考え、そっと支えていってほしいと思います。