多くのお母さん方が、
『子どもが頭をぶつけちゃった!これ、大丈夫かな?』
と、心配になった経験がありますよね。
子どもは成長とともに、自分でできることが増えてきます。
動き回ったり、危ないことということがわからないため、危ないことに遭遇してしまったりすることもあります。
そうなると、お母さんはなかなか目が離せなくなり、動き回る子どもを一生懸命おいかけたり、家事をしながらも子どもの様子を気にかけたりと、子どもを危険なことから守るために頑張っていますよね。
でも頑張っていても、ほんの少し、目を離した隙に『椅子から落ちちゃった!』なんてこともあると思います。
もしかしたら、たった今、大切な子どもが頭をぶつけてしまい、心配な気持ちでこの記事を読んでいるお母さんもいるかもしれません。
そんな頑張っているお母さんたちのために、少しでも役に立てるよう、子どもが頭をぶつけてしまったときの対応や、どんな症状だったら病院に行けばいいのかなどをご紹介していきます。
こどもが頭をぶつけた!どんな症状だったら受診すればいいの?
子どもが頭をぶつけた!どんなことが心配?
子どもが頭をぶつけた時って、その場面によっていろんな事が心配されます。
まずはどんなことが心配なのかをお話していきますね。
①脳自体が傷ついてしまうこと。
②脳の血管が切れて、出血してしまうこと。
③脳を包んでる膜と脳の間に、じわじわ出血してしまうこと。
①と②は、すぐに病院に行き、治療をしなくてはいけません。
③は、すぐに症状が出ないことがあり、数週間経ってから気づくことがあります。
この場合も病院に行き、治療をしなくてはいけません。
頭と脳はとても身近な関係にあるので、ぶつけてしまった後の対応が大切です。
どんな症状だったら病院に行けばいいの?
上記の①②③の場合はすぐに病院に行った方がいいですが、どのような症状がでたら病院に行ったほうがいいのかをお話していきます。
■頭をぶってしまったけど、いつもと変わりなく、元気に遊んでいる
いつも通り過ごしていた場合は、おうちで注意しながら様子をみてあげて大丈夫です。
でも今は元気でも、もしかしたらこれから様子が変わってくるかもしれませんので、24時間は子どもの様子をよくみていてあげてくださいね。
■何回も吐いている
頭を打ったすぐは、痛みがあったり、びっくりして大泣きをすることがあると思います。
その勢いで吐いてしまうこともあると思いますが、1回だけで、その後元気にしていたら大丈夫です。
でも、何度も吐いているときは、すぐに病院に受診しましょう。
医療機関を受診するときは、クリニックだと、限られた検査しかできない場合が多いので、一度かかりつけのクリニックに電話で相談したり、直接大きな病院へ受診しましょう。
■頭をぶつけたところが凹んでいる、たんこぶになっている
凹んだり、たんこぶになっている場合、たとえ元気にしていても、病院に受診しましょう。
ちなみにたんこぶは冷やすと腫れが少しですがおさえられます。
■子どもの意識がない
意識がない場合は、すぐに救急車を呼んで、病院へ受診しましょう。
■手足を自分で動かせない
手足が自分で動かせないときは、麻痺がでている可能性がありますので、すぐに救急車を呼んで、病院へ受診しましょう。
■ぶつけたところからの出血が止まらない
ぶつけたところが切れて血が出ていた場合、乾いたガーゼやタオルでおさえてください。
おさえて圧迫し5分経っても血が止まらない場合、すぐに救急車を呼んで受診しましょう。
たくさん出血している時は、出血したところをおさえて圧迫しながら救急車を呼んで、病院に受診しましょう。
■痙攣している
痙攣をしていた時は、すぐに救急車を呼んで、病院に受診しましょう。
この時、どのくらい痙攣が続いていたのか、時間をみておくことも大切です。
■だんだんと反応が弱くなっている
頭をぶつけたすぐは、いつも通りでも、だんだんの反応が弱くなったりする時は、すぐに救急車を呼んで、病院へ受診しましょう。
家で様子をみてあげるときは、先ほども記述した通り、24時間はとくに注意してみてあげましょう。
その日は、お外で元気に遊ぶより、絵本を読むなど、おうちの中で遊んであげましょう。
またその日は、お風呂に入ると出血が増えてしまうことがあるため、念のため、お風呂は控えるようにしましょう。
じわじわ出血している可能性も注意するため、頭をぶつけた日をカレンダーに印をつけて、1ヶ月間は注意してみてあげましょう。
まとめ
小児科で働いていると、
「子どもが頭をぶつけてしまって心配なんですけど大丈夫ですかね?」
というお父さんお母さんがよく受診されます。
頭は大切なところなので、そこをぶつけてしまったら心配になってしまいますよね。
でも、大人もこうしていろんな経験をして成長してきたのと同じように、子どもも成長していきます。
小児科は、そんなみなさんのそばで寄り添いながら、一緒にお子さまの成長を見守っています。
心配なことがあったら、来院時にスタッフに何でも相談してくださいね。