「子どもがわがままを言って、言うことを聞かない!」
「いつもやりたい放題で困る!」
と、子どものしつけって本当に難しいですよね。
うちの娘は、割と言う事を聞いてくれて、すごく育てやすかったです。
しかし、旦那さんのお義母さんから話を聞くと、旦那さんが子どもの頃は、欲しいものがあると売り場から離れなかったり、
「○○しちゃダメだからね!」
と言ったにもかかわらずしてしまったりと、相当大変だったようです。
ちなみに私は…。
・・・。
きっといい子だったと思います♪
とまぁこのように、あまり手のかからない子どももいれば、言うことを聞かず、ものすごく手のかかる子どももいます。
クリニック内でもそうですが、街中でも、言うことを聞かない子どもに対し、親御さんが子どもに言い聞かせている姿をよく見かけるのですが、時々、『新米のお母さんなのかな?その言い方ではちょっと伝わらないのでは…』と思うことがあります。
ということで今回は、言うことを聞かない子どもに対し、上手に言い聞かせる方法についてお話していきます。
言うことを聞かない子どもに言い聞かせる方法
言うことを聞かない子どもに言い聞かせる方法ですが、まずはしっかりと言う・伝えるということです。
『言っても言うことを聞かないからもう言わない』とか、『言ってもきっと理解できないだろうから言わない』ではなく、子どもと向き合い、しっかりと言うということが大切です。
子どもって、親が思っている以上にその言葉の意味、理解していますよ。
当院・しいの木こどもクリニックを受診している子どもたちも、
「チックン(注射や採血)は、痛いし怖いからやりたくない!」
と、泣きわめいて暴れる子どもも少なくありません。
でも、そんな時は、『なぜ(チックンを)しなければいけないのか』ということをちゃんと伝えると、子どもは子どもなりに理解し、
「頑張ろうね!」
と声をかけると、
「うん!」
と、力強く答えてくれます。
問題は、なんの説明もなく、だまし討ちのようにクリニックに連れてこられた子どもです。
その場合、子どもはチックン(予防接種)することを、診察室で初めて知るので、かなり暴れて泣きます。・゚(゜´Д`゜)゚・。
そして、今後、予防接種ではなく、普通の風邪や腹痛の場合でも、クリニック=注射をされる所(嫌なことをされる所)という印象がつき、子どもをクリニックに連れてくるというだけでも大変になってしまいます。
だからこそ、子どもへ事前にきちんと説明し、それを理解してもらうことが大切なんです。
私達大人でも、なんの説明もなく、突然痛いこと・怖いこと・自分が苦手なことを無理やりやらされるのは嫌ですよね。
例えば、
「ちょっと食事へ行こう」
と言われ、行ってみると、そこは激辛料理専門店。
自分は辛いものが苦手なのに、
「これ、絶対美味しいから!」
と言われ、無理やり激辛料理を食べさせられる。
こんなことを強要してくる人は嫌いになるし、そこへはもう2度と行きたくないと思いますよね。
でも、激辛料理専門店だと言うことを事前に言われていたらどうでしょうか。
『辛さはどれぐらいなのか』、また、『自分は辛いのが苦手だから普通のメニューはあるのか』など、事前に色々と話・相談ができるので、行く・行かない、食べる・食べないなど、その後どうするかが変わってきますよね。
これ、誘った本人は、全然悪気はないと思うんですが、なんの説明もしないというのはこういうことなんです。
注射に関わらずですが、『なぜ○○しなければいけないのか』、『なぜ□□してはいけないのか』ということを、子どもにしっかりと説明してあげることが大切です。
そして、次は、言い方・伝え方についてです。
暴れてはいけない場所で暴れたり、乗ってはいけない所に乗ったりしている子どもに対し、
「お店の人に怒られるよ!」
というお母さんの声をよく耳にします。
この叱り方、一見間違いではないように思うんですが、やはり、”なぜダメなのか”ということを伝えていません。
また、子どもからすると、
「じゃ、お店の人に見つからなければいいんだ!」
と、間違って捉えてしまう場合もあります。
あと、
「ダメって言ってるでしょ!」
「ダメなものはダメ!」
というお母さんの声もよく耳にしますが、これはもうダメな理由を何も伝えていませんのでNGです。
きっと、すぐにまた同じことをしてしまうでしょう。
私もこの言い方、何度もやってしまいました(^^;
では、どんな叱り方・言い方・伝え方をしたらいいのかということなんですが、”場所”や”人(相手・周りの人)”を言葉に入れるといいですね。
例えば、スーパーなら、
「商品を突っついて、穴が空いたりへこんだりすると、お店に迷惑をかけちゃうから突っつかないでね」
とか、クリニックなら、
「お熱を出して元気のないお友達もいるから、静かにしようね」
とか、ちょっと大きな病院なら
「走って他のお友達とぶつかって、そのお友達が怪我をしちゃうといけないから走らないでね」
など、『今いる場所・行く場所=どんな場所なのか』ということを伝えたり、『○○することによって、相手や周りの人が□□になるよ』ということを伝えたりするといいですね。
『○○することによって、自分が□□になるよ』という伝え方も悪くはないんですが、その場合、
「僕は□□にならないから大丈夫!」
と、根拠のない自信から、言うことを聞かないということになりかねないので、やはり相手や周りの人を巻き込んだほうが伝え方としてはいいと思いますよ。
まとめ
言うことを聞かない子どもに言い聞かせる方法についてお話してきましたが、それでも、子どもになかなか思いが伝わらないときがあります。
私ももちろん経験してきました。
正直、自分で苦労してみないとわかりません。
あと、ず~っと言い続けるのって、本当に本当に本当に大変です!
ここだけの話ですが、当院の院長先生も、そ~~~~~とう苦労しているようです( ̄▽ ̄;
やはり、子ども一人一人に個性があるため、何でもかんでも子育て本通り、親の思い通りにはいきません。
正直、しつけの苦労は、子ども一人一人によってかなり差があると思います。
でも、『子どもを叱る』ではなく、『子どもに言い聞かせる(伝える)』というのはとても大切です。
『どんな風に言ったら伝わりやすいのかなぁ?』
『どんな時だったら素直に言うことを聞いてくれるのかなぁ?』
と、普段からお子さんを観察してみたり、他のお母さんはどうしているのかを聞いてみたりするのもいいかもしれませんね。
あと、大事なのは、お母さん一人で悩みを抱え込まないことです。
子育てで困ったことがあれば、来院時、遠慮なくご相談くださいね。