子どもの水ぼうそうの症状は?保育園はいつから行っていいの?

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園からのお知らせや貼り紙で『水ぼうそうが流行っています』というのを目にしたことはありませんか?

そんな時、わが子の体にブツブツを発見( ̄▽ ̄;

「こ、これってもしかして水ぼうそう?」って心配になりますよね。

 

そこで今回は、水ぼうそうの主な症状と、水ぼうそうになった時は保育園や幼稚園にはいつから行けるのか等についてお話していきます。

子供の水ぼうそうの症状は?保育園はいつから行っていいの?

 

子どもの水ぼうそうの症状って?

水ぼうそうの主な症状は、だるさや発熱等の風邪のような症状と、全身にできる発疹(水ぶくれの様なもの)です。

初期症状として、だるさや発熱、食欲低下、頭痛などみられる場合がありますが、赤ちゃんや小さい子の場合は、自分で訴えることができないので、あまり気づかないこともあるかもしれません。

この時点では、「あれ?風邪ひいたかな?」という印象だと思います。

 

そして、2~3日してから体に赤い発疹が出来てきます。

発疹は、全身の色々な場所に出来ます。

できやすい場所としては、顔、髪の毛の中(頭皮)、まぶた・まぶたの裏側、口の中、手足、胸、背中、お腹、肛門、陰部、かぶれなどの炎症がある場所があります。

私の印象としては、どこか一ヵ所だけでなく複数の場所に出ることが多いように思います。

 

そして、この発疹は次第に増えていったり、1日~数日で変化していくという特徴があります。

初めは虫に刺されたような赤い発疹ですが、1日位するとだんだんと水ぶくれになってきます。

そしてまた1日位で、水ぶくれの中がだんだんと白くなっていき、最後にはかさぶたになります。

発疹が出てからかさぶたになるまでは、大体1週間程度のことが多いですね。

 

かゆみが強いこともあるので、かきむしってしまった傷から感染しないように注意する必要があります。

痒みがひどいときには、かゆみ止めの軟膏もありますので医師に処方してもらうようにしましょう。

 

上記のような『水ぼうそうかな?』という症状に気付いたときは、すぐに病院を受診するようにしましょう。

そして、その時に注意してもらいたいことがあります。

 

水ぼうそうは、空気感染(空気中に飛んでいるウイルスを吸い込むこと)でも感染するので、普通の待合室だと他のお子さんにうつしてしまう可能性があります。

そういったことを避けるために、多くの病院では隔離のできる待合室で待つことになると思います。

 

受診の前に電話をする、もしくは受付の時点で

「うちの子、水ぼうそうかもしれないんですが」

と、必ず伝えるようにしてくださいね。

保育園や幼稚園にはいつから行っていいの?

保育園や幼稚園には、水ぼうそうが治ると行くことができます

水ぼうそうは、全ての発疹がかさぶたになるまでは人にうつしてしまう可能性があります

そのため、全ての発疹がかさぶたになることで治ったと判断されます。

 

しかし、自己判断は禁物です。

治ったことの確認の為にも、かかりつけ医への受診をおすすめします。

ごくたまにですが、水ぼうそうが治ったことの確認に来られた時の診察で、新しい発疹が見つかることもあります。

 

また、園によっては、登園の際に治癒証明書が必要なこともあるので、事前に園へ確認しておきましょう。

子どもたちの未来を守りたい “ワクチンの大切さ”

現在、水痘ワクチンは定期接種となり、当院・しいの木こどもクリニックでは、1歳のお誕生日から接種することができる麻疹・風疹などのワクチンと一緒に予防接種していただくことが定着しつつあります。

 

でも、私たちが子どもの頃は、お友達が水ぼうそうになったり、私自身もかかったことを鮮明に覚えていて、風邪のように“水ぼうそうになること=あたりまえのこと”という認識がありましたよね。

 

また、父が帯状疱疹(たいじょうほうしん)で辛い思いをしていたことを思い出します。

実は私、看護師になってから、“水ぼうそうにかからなければ帯状疱疹にもならない”ということを知りました。

水ぼうそうがワクチンで予防できるようになった今、さらに将来なるかもしれない帯状疱疹という病気まで防ぐことができるようになったということなんですね。

しかし、いまだに水ぼうそうにかかって命を落とす子がいたり、脳症を発症し重症な後遺症が残ってしまうという事例もあるんです。

 

少し話が変わりますが、赤ちゃんにとって怖い病気『細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)』も、ヒブワクチン・肺炎球菌ワクチンの定期化により、年間1,000人ほど発症していた病気が、現在はまれにみる病気となりました。

 

水ぼうそうもワクチンの定期化と共に、まだ水ぼうそうにかかっていない、定期接種の対象とならない大きい子どもや大人たちもぜひ、予防接種を行い、将来的にはこの記事に書かれている情報がいらなくなるような世界になっていることを願っています。

【子どもに予防接種が必要な理由とは?】

まとめ

水ぼうそうは、毎年春から夏にかけて流行することが多いと言われていますが、『一年を通してパラパラと発症しているなぁ』というのが私の印象です。

また、空気感染でも人にうつりますし、水ぼうそうのウイルスは感染力の強いものだと言われています。

発疹に気付いた時は、我が子のためにはもちろん、周りにうつしてしまうことがないよう、早めに病院を受診しましょう。

 

そして、これから暑くなってくると、あせもや手足口病など、身体にブツブツのできる他の病気も流行してきます。

他の病気との区別のためにも『もしかして…』と思った時には、どうしようか迷うのではなく、迷わずクリニックを受診してくださいね。

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