もうすぐ桜の季節。
4月からお子さんを保育園に預け、お仕事をされる方もいますよね。
私には、上は中学生から下は3歳児と、4人の子どもがいますが、4人とも1歳前後で保育園に預け、仕事復帰しました。
一番上の子を預け始めた時は、泣きじゃくりながら私を見る我が子の視線が心に痛く、
「大丈夫かしら…」
と、後ろ髪を引かれる思いで保育園を後にした記憶が、今でも鮮明に残っています。
でも、4人目の子ともなると、私も成長し、泣いていようが駄々をこねようが、笑顔で
「ママ、お仕事頑張ってくるね」
と、言えるようになりました。
今、昔の私と同じように、まだまだ小さい我が子を保育園に預けることに不安を隠せないママさんへ、私が不安に思っていたこと、そして、それをどう解消してきたのか、ひとつずつご紹介していきますね。
母親と離れた生活に馴染めるのか心配
「保育園にいる間、ずっと泣いているんじゃないのかしら?」
「ご飯も食べないんじゃないのかな?」
「私がいなきゃダメなんじゃないのかしら?」
泣きじゃくる我が子の姿に、いろんなことを想像し、心配しますよね。
私もそうでした。
でも、心配する必要はありませんでした。
子どもって、すご~く環境の変化に対する適応能力が高いんです。
もちろん、預けてすぐの頃は、泣けちゃうことも多いと思いますが、子どもは何でも好奇心旺盛!
お友達が楽しそうに遊んでいるとこや、自分が好きなものを見つけると、それに気持ちが動き、知らないうちに遊びだします。
そう、この気持ちの切り替えが、子どもって早くできるんですよね。
そして、その環境に適応していくんです。
それが分かってから私は、保育園に預けることに対する考えが変わったのです。
子どもは子どもなりに、自分でその時にどうしたらいいのかを学んでいく。
そのきっかけのひとつが保育園の生活であるだけ。
だとしたら、”大切な経験の一つであることには違いない”と、私は思うのです。
大人になると、慣れを好み、環境の変化に対応しづらくなっている自分に気付かされます。
もしかしたら、大人の方が、変わる前の環境に固執し、その方が良いと思い込んでいるところがあるのかもしれません。
私は、この優れた“子どもの適応能力”を、とてもうらやましく思います。
それと同時に、子どもの強さと柔軟性を見て感じ、
「私もそうでなくっちゃ!」
と、いつも刺激をもらっています。
一日中ずっと泣いてたりしないの?
保育園に預けたての頃は、
「ママ。ママ~。」
と、不安になり、泣けちゃう時もたくさんあると思います。
でも、その子によって慣れる期間は違いますが、一日の流れがお子さんの中でイメージできてくると、泣く回数も減ってきます。
そうです。
「ママ、ママ~。」
と不安になり、泣けてしまうのは、保育園ではどんな風にして過ごすのか、いつママが迎えにくるのか、体感でわかっていないからなのです。
朝起きて、着替えて、朝ごはんを食べる。
車に乗って、保育園に行って、先生やお友達と一緒に遊ぶ。
おやつを食べる。
先生やお友達と遊ぶ。
お昼ごはんを食べる。
お昼寝をする。
おやつを食べる。
先生やお友達と遊ぶ。
ママが迎えにくる!
この一日の流れが、お子さんの中で身についてくると、
「僕(私)はここでママが迎えにくるのを待っていればいいんだ!」
と理解し、子どもなりに、保育園生活を楽しんで過ごしてくれるようになってきます。
子どもは面白いこと、楽しいこと、やってみたいことを見つける天才です。
あっという間に保育園生活に慣れ、
「今日○○したんだよ!」
と、子ども達の方から教えてくれるようになります。
もちろん、集団生活の中で、思い通りにいかないことも当然あります。
そんなお子さんの気持ちをきちんと受け止め、年齢に合わせた対応をしてくれるのが保育園の先生です。
親が知らないうちに『成長したなぁ』って思うことって、たくさんあるんですよ。
本当に先生方に感謝です。
たくさんの方々に支えられ、我が子がすくすく成長できているんだなぁと、今更ですが、つくづく思う今日この頃です。
周りの子に比べて成長が遅いけど大丈夫?
子どもは小さければ小さいほど、短期間で急激に成長します。
今抱えている悩みが、少し先の未来ではいらなかった心配事だったなんて結構ありますよね。
でも、実際にその時は
「周りの子は出来ているのに、うちの子だけまだ出来なくて大丈夫かしら…」
と、思う気持ちもよくわかります。
私も、上の2人の時はそう思っていました。
「そろそろおむつ外れてもいいのに、なかなかうまくおむつがとれない…」
「他の子は順調におむつ離れしているのに、なにがいけないんだろう…」
って、意外と深刻に悩んだことを覚えています(^^;
当院・しいの木こどもクリニックの院長先生は、
「心配事はかかりつけ医に相談し、その時その時で解消していくことが大事ですよ」
と、診察に来られるママさんたちにいつも言っています。
そのお話を聞きながら、
「私も院長先生みたいな先生にもっと早く出会いたかったなぁ」
と思い、いつも『うん。うん。』と、ついうなづいてしまいます。
一人で悩まず相談してみる。
ママさんの気持ちがいっぱいいっぱいにならないためにも大切なことですね。
3人目の子になって、やっと
「本人がその気じゃない時に、ママだけ頑張ってもうまくいかない」
と、だいぶのん気に考えれるようになりました。
それは、タイミングが大切!とわかったからです。
お子さんの中に芽生えた興味・やる気、そのスイッチがONになったことを見逃さないことが大切です。
そのスイッチがONになるタイミングが訪れる日は突然で、早い子・遅めな子と様々です。
だから、成長が少し遅いからといって、みんなと同じようにまだ出来ないことを心配する必要はないんですよ。
昨日まで無関心だったかと思えば、何かをきっかけに
「ママ、○○やりたい!」
と、急に言い出す。
気が変わらないうちに
「うん。じゃあ○○やってみよう!」
という流れに持ち込み、トライしたこと・上手に出来たことを大げさに褒め、次へのやる気に繋げる。
本人のスイッチがONになれば、そこからは意外と早いものです。
ちなみに今私は、4人目の子の『トイレトレーニング』のスイッチがONになるのをジーっと見守っています(^^)
まとめ
“かわいい子には旅をさせよ”ということわざがありますが、
「なにもそんなに早くからそういう思いをさせなくてもいいんじゃないの?」
と思うママさんもいませんか?
実際私も、一番上の子達を保育園に預けている時は、そういうふうに思っていました。
そういう気持ちが根底にあったから、子どもを保育園に預け、仕事を続けることに、
「本当にこれでいいのかな?」
と、思う時があったのだと思います。
でも、3人目の子を保育園に入園させるきっかけが、私の転機となりました。
「旅をさせるにはまだ早いって?じゃあ、いつがいいの?」
「その時期って誰がいつ決めたらいいの?」
自分の中で解消されていなかった思いに向き合って、”なにが子どもにとっていいことなのか”をじっくり考えてみようと思いました。
人生の先輩方にお話を伺い、自分なりに出した答え。
それは、『時期に早い遅いなんてない。大切なのは、親がその状況をどう受け止め、決心し、子どもと関わっていくか』だということ。
本当に、子どもに成長させてもらうことってたくさんあります。
4人の我が子に感謝です。