子どものイヤイヤ期はなぜあるの?接し方や上手に付き合っていくコツ

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『イヤイヤ期』

初めて子育てをされる親御さんも、一度は聞いたことがあるぐらい有名な言葉じゃないでしょうか。

 

子どもが外出先で

「イヤーッ!ギャーッ!」

と大泣きしたり、床に寝そべって転げ回ったり、時にはその場から動こうとしなくなったり…(ーー;

 

また、良かれと思って先回りして手を出して手伝ってしまったことで

「ワタシがやりたかったのにーーーーー!」

と、泣きわめかれたりしたという経験など、多くの人が子どもの様々なイヤイヤに遭遇したことがあるのではないでしょうか。

『何でなの?じゃあ、どうすればいいの?』と、困り果てたことがある親御さんも多いんじゃないでしょうか。

 

私は以前、保育園で保育士として働いていました。

1歳児、2歳児クラスの担任をしている時は、保護者の方からよく

「もう、子どもとどう接すればいいのか、本当に分からなくて困ってるんです」

という声をたくさん聞いたり、懇談会の場で、イヤイヤ期についてお話したりしていました。

 

そんな私の経験も踏まえて、今回は、子どものイヤイヤ期はなぜあるのか。

そして、そのイヤイヤ期の子どもとの接し方や、上手に付き合っていくコツなどについてお話していきます。

子どものイヤイヤ期はなぜあるの?接し方や上手に付き合っていくコツ

 

子どものイヤイヤ期はなぜあるの?

イヤイヤ期とは、成長とともに自我が芽生え始め、自分でしようとする意欲が高まり、『自分で!』『イヤ!』という、強い自己主張として現れ始める、それがイヤイヤ期です。

 

保育士として働き始めた頃は、

「イヤイヤ期って何?」

「何で子どもはイヤイヤってするの?」

と、わからないことも多々ありました。

 

しかし、経験年数を重ね、色々学んでいく中で、同じイヤイヤでも質が変わっていくことや、イヤイヤ期は成長過程では大切なことなどなど、「イヤ!」が出せて自己主張が出来ることは、子どもにとっては大事なことなんだと思うようになりました。

 

又、子どもの「イヤ!」は、大人への信頼の証です。

保育士の頃、子どもが安心してありのままの姿を出せるように、まずは信頼関係作りを大切に保育をしていて、その中で子どもたちが「イヤイヤ!」の自己主張を出してくれるようになった姿を見ると、信頼関係が築けてきたと思い、とても嬉しかったことを覚えています。

『子どもが自分に対して「イヤ!」って言ってくれた。私はこの子に信用・信頼してもらえたんだ』って思うと、ほんの少しですが子どものイヤイヤもかわいく見えたもんです。

イヤイヤ期の子どもとの接し方・上手に付き合っていくコツ

『これが正解!!』という接し方がないのがイヤイヤ期です。

 

一人一人子どもの反応は違うし、中々上手くいかないし、時間もかかるし、子どものイヤイヤ期は、本当に試行錯誤の毎日です。

しかし、正解はありませんが、イヤイヤ期の子どもとの接し方・上手に付き合っていくコツはありますので、いくつかご紹介していきます。

 

■イヤイヤに寄り添い受け止めること

時間がない時に限ってイヤイヤばかりでイライラして、そして、更にイヤイヤがエスカレートして悪循環に…(ーー;

イヤイヤ期のお子さんを持つ親御さんにとってはあるあるなんじゃないでしょうか。

 

私が保育士で1歳児クラスの担任だった時、お散歩に行く際、まだ自分一人で靴が履けない子どもを手伝うと

「ギャーーッ!」

と泣き叫び、ひっくり返ってしまいました。

その時は『しまった、思わずやってしまった(手伝ってしまった)』と、激しく後悔。

 

そして

「そうだよね~。自分でやりたかったよね~。ごめんね~。じゃあ、お友達に一人で履けるよ~って見せてあげて」

と、すかさずフォロー。

 

するとその子どもは、自分一人で靴を履くことにチャレンジ。

しかし、自分一人では上手く履けないということが分かり、私はタイミングを見て

「先生手伝っていい?」

と聞くと、こころよく手伝わせてくれました。

 

自分一人で出来たら褒める。

もし出来なかったら、「手伝わせて」と、子どもに寄り添い、その思いを受け止めることが大切です。

 

■選択肢をつくること

子どもが着替える時、私たち大人が決めるのではなく、何着か服を用意したり、衣装ケースの中から選ばせたりして、子どもと相談して決めるというやりとりが大切です。

自分で選んだ服だと、嫌がらずにすんなり着てくれたりしますよね。

この『自分で選ばせる』ということも、子どものイヤイヤ期には大切です。

 

■手をかけずに目をかけること

子どもが”自分で!”と主張した時、正直、私たち大人が手伝ったほうが早いって、つい思ってしまいますよね。

そんな時は、

「じゃあ自分ひとりでやって」

と、放っておくのではなく、子どもが頑張って一人でやろうとしている姿を、そばで見守ってあげることが大切です。

 

子どもは親・大人に見てもらいたい。

そして、一人で出来た時の満足感や達成感を味わいたい。

更に褒めてもらい、その喜びを親・大人と一緒に共有・共感することで、心も成長していきます。

時間に余裕がないと、なかなか難しいとは思いますが、子どものイヤイヤ期には是非、手をかけずに目をかけてあげてください。

 

正直、保育士として、子どものイヤイヤ期にどう対応していけばいいのか、悩んだこともありました。

しかし、すべてのイヤイヤにおいて共通している大切なことは、イヤイヤに寄り添い、子どもの思いを受け止めること。

つまり、子どものその時の思いや気持ちを、言葉にして代弁してあげるということです。

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まとめ

自分の足で立ち上がり、歩き始めた子どもたちは、周囲の物事に興味・関心が広がり、自分が発見したものを指差したり、一語文(ワンワン・ブーブーなど)で教えてくれたり、成長を感じるかわいい姿がたくさんありますよね。

そういった姿を思い浮かべて対応していけば、イヤイヤ期もきっと乗り越えていけます。

 

今日、時間をかけてイヤイヤに向き合い、付き合ったからといって、明日からイヤイヤがなくなるというわけではありません。

特に子どもが小さいうちは、育児や家事にとにかく追われ、毎日ヘトヘトになる日々が続きます。

「時間に余裕がなくて、そんなに毎日毎日子どもとじっくり向き合っていられない」

というお母さん方もたくさんみえます。

 

人それぞれ家庭環境が違います。

時間がない場合は無理をしないでください。

育児も家事も全て完璧・100%ではなく、80%・70%と、少し肩の力を抜くことが大切です。

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