水いぼってなに?プールでうつるって本当?どんな治療方法があるの?

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皆さんも一度は”水いぼ”という言葉を耳にしたことがあると思います。

もしかしたら、お子さんが水いぼにかかった事があるという方もみえるかもしれません。

 

また、

『水いぼがある方はプールに入ることが出来ません。』

このような内容を目にしたり、耳にしたことのある方も見えるのではないでしょうか。

 

そのため、

「お子さんの体に水いぼのようなものが…。一度病院を受診してください。」

と園から指摘されると、お母さんもお子さんも悲しい気持ちになりますよね。

 

そこで今回は、そもそも『水いぼって何?』ということから、プールでうつるというのは本当なのかどうか。

そして、水いぼの治療にはどのような方法があるのかなどを説明してきたいと思います。

水いぼってなに?プールでうつるって本当?どんな治療法があるの?

 

水いぼってなに?

水いぼの正式名称は”伝染性軟属腫”といい、児童期によくみられる皮膚・粘膜のウイルス感染症です。

表面はツルツルしていて光沢があり、中が透けて白く見えるのが特徴です。

また、水いぼの1つ1つの中にウイルスがたくさん含まれているので、皮膚同士がくっつく部分に水いぼが出来てしまうと、その部分へと広がってしまうのも水いぼの特徴です。

 

私の子どもの背中にも1つ水いぼが出来ていたんですが、しばらく放っておいたら、最初に出来ていた水いぼの周りに新しい水いぼが何個も出来ていてびっくりしました。

 

また、水いぼが出来やすい子、出来にくい子もいるようです。

アトピーや乾燥肌で皮膚のバリア機能が低下していると感染しやすい傾向にあるので、毎日のスキンケアで水いぼになりにくい皮膚を作っていくことも大切です。

水いぼはプールでうつるって本当?

水いぼは、プールなどで皮膚同士が接触することによって感染するといわれています。

そのため、“プールの水ではうつりません”ので、プールに入っても大丈夫です。

ただし、タオル・浮輪・ビート板などを介しうつることがありますので、これらを共用することは出来るだけ避けてくださいね。

 

プールの後はシャワーで肌をキレイに洗い流すことで、皮膚の表面についたウイルスを洗い流す効果が期待できるので、しっかりと洗い流したほうが良いですね。

 

水いぼに対する正しい知識があれば、プールに入るのを禁止するなど、過度に活動を制限したり、感染してしまうことに対し不安に思う必要はないんですね。

水いぼの治療方法ってどんなのがあるの?

それでは、水いぼの治療方法をいくつかご紹介していきます。

 

【ピンセットで取る】

最も一般的なのは、病院で”ピンセットで取る方法”です。

具体的には、水いぼの中にあるウイルスの芯をピンセットで取り除きます。

この方法は、跡もほぼ残らず、簡単で確実な方法ですが、痛みが強く、お子さんにとっては耐え難い苦痛のある方法でもあります。

 

幼少期にこの方法で水いぼをとった経験のある方もみえるのではないでしょうか。

私もその1人で、とても痛かったことを何十年もたった今でも覚えています。

 

今は病院によっては、皮膚の表面に貼る麻酔テープを使用し、痛みをなるべく少なくした方法で治療を行うところもあるようで、私の子どもたちもこの方法で治療を行いました。

個人差はあると思いますが、麻酔で痛みはほとんどなく、治療を受けることが出来ました。

 

ただ、いぼが多い場合、一度に治療が出来ないため、何度も通院する必要があったり、取り切れなったいぼがある場合は、残ったいぼから広がる可能性もあります。

 

【イソジンを塗る】

これは自宅で行う治療になります。

イソジンには優れた殺菌作用があり、ウイルスを死滅させる効果があります。

特に、かきむしるなどして破れてしまった水いぼには効果的と言えます。

しかし、水いぼの表面がてかっている時は中にウイルスがいる状態なので効きが悪いです。

 

治療方法としては、お風呂上がりにイソジンを綿棒に付け、水いぼに1つずつ塗っていくだけです。

 

【ヨクイニンを飲む】

これも自宅で行う治療になります。

ヨクイニンはハトムギの外皮を取った薬で、皮膚の角質層の新陳代謝を正常に戻す働きがあると言われています。

 

治療方法としては、ヨクイニンのお薬を飲んだり、ハト麦茶を飲んだりするだけです。

 

イソジンやヨクイニンを使用する方法は、効果に個人差があり、なかなか効果の見られない場合もあれば、1ヶ月ほどで効果が現れる場合があるようです。

 

その他にも、皮膚科で行う”硝酸銀を使用する方法“や、自宅で”木酢液を使用する方法“などもありますが、お子さんの年齢や性格、水いぼの数などを考慮し、治療方法を選択していくことが大切です。

 

ちなみに、水いぼはそのまま放っておいても、1~2年で抗体ができ、自然に治癒すると言われています。

 

また、水いぼは、まれにかゆみを伴うことがあり、水いぼをかきつぶしてしまうと、水いぼが増えてしまうことがあるので注意が必要です。

【保湿剤の塗り方って?】

まとめ

夏場は比較的薄着になるため、どうしても皮膚同士の接触する機会が増え、水いぼが出来てしまうというお子さんが多く受診されます。

水いぼが出来るということは、何も珍しいことではありませんので、安心して近くのクリニックを受診して下さい。

 

当院・しいの木こどもクリニックでも”イソジン液”や”ヨクイニン”の処方を行っています。

お子さんに合った治療方法を探していくお手伝いをさせていただきたいと思っているので、受診の際は気軽に相談してくださいね。

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