子どもが肥満かも?病院を受診するタイミングや自宅でできること

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肌寒い季節も終わり、だんだんと夏が近づき、衣替えをする季節がやってきましたね。

私は、高校生の頃くらいから、良くも悪くも体重の増減が少なかったんですが、つい最近、人生でMAXの体重になってしまうという悲しい現実を目の当たりにしました(笑)

 

『ちょっと太ったかな?少し太ったかも?』と思いながらも、体重計に乗ることを拒み続けていたせいですね。

これから薄着の季節になりますし、これを機にダイエットをしようと心に決め、取り組み出して1ヶ月弱。

少しずつ元の体重に戻りつつある今日この頃です。

 

今回は、自分のダイエットを機に、当院・しいの木こどもクリニックで専門として行っている、子どもの肥満相談についてお話していこうと思います。

子どもが肥満かも?病院を受診するタイミングや自宅でできること

肥満の病院受診はどうなったら必要?病院を受診するタイミング

肥満という言葉は、大人はよく耳にすると思いますが、子どもで肥満って、あまりピンとこない方も多いのではないでしょうか。

『成長期だし、これから背も伸びてくるから、あまり気にしなくていいんじゃない?』と思われる方も多いと思いますが、状況によっては、成長期で背が伸び続けている今だからこそやっておきたいこともあるんです。

 

肥満は、簡単なところで言うと、肥満度で分けることができます。

肥満度の計算式
肥満度(%)=100×(体重ー標準体重)÷標準体重

 

20%以上が肥満と言われており、そのうち20~29%が軽度肥満30~49%が中等度肥満50%以上が高度肥満と言われています。

計算するのはとても大変だと思いますが、ネットで検索すると、年齢、身長、体重を入力すれば、自動で計算してくれたりするサイトもあるので、ぜひ活用してみてくださいね。

 

当院・しいの木こどもクリニックの院長先生は、内分泌を専門としており、低身長や肥満についてのスペシャリストです。

そのため、当院のホームページの低身長・肥満のバナーをクリックしていただくと、そこからも計算できますので、気になる方はそちらをクリックしてみてくださいね。

低身長・肥満度チェック(しいの木こどもクリニック)

 

一番気になるところは、”病院を受診するタイミング。どの位になったら病院を受診した方がいいのか“というところですよね。

スペシャリストである当院の院長先生に聞いてみたところ、

「気になるのであれば受診してほしい。でも、繊細な問題でもあるので、そんなに簡単に受診というわけにもいかなかったり、当院でも、肥満相談が月に15人前後の予約が入っているため、すぐすぐに予約が取りづらい状況で迷惑をかけてしまっている。そのため、受診する目安としては、ここ最近急激に太りだした。しかも、明らかに食生活が原因だったり、運動不足だったりと、あきらかな理由があれば別だが、今までと同じ生活を送っているのにも関わらず急に太ってきた。という時だったり、肥満度が40%以上だった場合は、ご家庭で対策を考えてみるだけでは何ともならないこともあるため、その時は受診されることをお勧めします」

ということでした。

 

あくまで病院を受診する基準は目安です。

生活習慣によって太ってしまう場合もあれば、甲状腺の病気だったり、糖尿病だったり、脳の病気だったりと、いろんな原因が隠れていて、その病気が原因で太ってしまうこともあります。

そのため、もし心配な時は、当院でもいいですし、どこかかかりつけの病院があれば、そちらで一度相談してみてくださいね。

肥満指導ってどんなことをするの?自宅でできることってあるの?

では実際に、当院・しいの木こどもクリニックで行っている肥満指導について、少しお話していきますね。

 

まず、当院に初めて肥満相談で受診する場合は、肥満についての問診票を記入してきていただきます。

■いつ頃から太りだしたのか
■出生時の状況はどうだったのか
■今までの成長具合はどうだったのか
■既往歴や内服歴によって太っていることはないか

などなど、今までの経過だったり

■スポーツはしているか
■食事はどんな感じで食べているのか

などなど、今現在の生活状況、また、家族歴などについても記入していただきます。

詳しくは、当院のホームページの低身長、肥満のバナーをクリックしていただくと、問診票を印刷できるところがありますので、そちらを見て下さいね。

肥満用問診票(しいの木こどもクリニック)

 

その次に、当日の身長、体重、腹囲測定、肥満度の計測を行います。

 

その後、先生の診察に入ります。

 

そこでは、主に肥満が続いてしまうことによって、今後起こりうる生活習慣病のリスクをメインにお話させていただいています。

また、今後どうしていけばいいかについても、その子に合った方法を一緒にみつけていけるようにアドバイスをさせていただいています。

 

あと、これが一番大切なことかもしれませんが、体重の記録をつけてもらうためのグラフを、次回の受診分までお渡しし、記入の仕方についても説明させていただきます。

そのグラフにも特徴があって、普通に毎日体重を測定し、その記録をするわけではないんです。

月単位のグラフになっているため、まず測定し始めた日、もしくは月初めの体重を記入し、そこがゼロ(基準値)になります。

そこから比較して、毎日プラス何キロ、マイナス何キロと、グラフに点と数字を記録していきます。

 

院長先生は、患者様への説明時に

「人って不思議で、前日から0.1キロしか太っていないと、『これ位しか太っていないからいっか』と思ってしまうんです。でも、それが毎日0.1キロずつ増えていったら、1週間で合計0.7キロ。10日だと1キロ太ってしまうことになります。日々の変化は少なくても、ちりも積もれば山となるみたいに、体重はどんどん増加していってしまいます。そこを防ぐために、最初の体重を基準値のゼロにして考え、グラフに記入すると、スタートからどれくらい太ったか、目で見て明確にわかりやすいグラフになって意識されるんです。」

とお話しています。

 

このグラフについても、当院のホームページの低身長、肥満のバナーをクリックしてもらうと、表がプリントできるため、もし気になる方は活用してみてくださいね。

体重経過グラフ(しいの木こどもクリニック)

 

その他に行うこととしては、子どもとしては一番ドキドキと緊張してしまうところではあると思いますが、初回の診察のとき、肥満度によっては、現在での肥満によって健康障害が起きていないか、また、別の病気によって太ってしまっているのではないかを調べるための血液検査をさせていただく場合があります。

状況によって、初回では行わない場合もありますし、今後の状況によって、途中で血液検査を行う場合ももちろんありますので、そこは先生の判断になります。

 

2回目以降からの診察では、診察に入る前に、当日の身長、体重、腹囲測定、肥満度を計測させていただき、”前回受診以降から生活習慣で変えてみた事はあるか“、”運動面で変えてみた事はあるか“や、もし前回より体重が増加していた場合は、”自分自身で何が原因だと思うか“。

また、逆に体重が維持、もしくは減っていた場合は、”何がよかったと思うか“、そして、今やってみて効果的だったことは、無理していないかどうか、続けることができるのかなどについて問診を聞かせていただきます。

 

あと、血液検査をした場合は、その結果の報告と、前回から記入してもらった体重グラフをもとに、今後の方針についてなど、その子にあった方法を一緒に考えていくためのお話をさせていただいています。

 

上記が当院のだいたいの診察の内容と流れになります。

 

『病院を受診するのはちょっと…』と思っている方でも、今回ご紹介したように、自宅で簡単に体重経過グラフはプリントできますし、家族で話し合って、何か変えられることがあれば変えてみたりできるかと思います。

もしそれが上手くいかなかったら、別の方法を模索する。

それでもダメだったら病院を受診する。

といったように、段階を踏む感じでいいと思います。

自宅で自分たちでできることってたくさんありますからね。

 

あっ、あと、大丈夫だと思いますが、体重を測定するときは必ず同じ条件下で測定するようにしてくださいね。

まとめ

今回、自分のダイエット開始を機会に、肥満についての記事を書いてみようと思いました。

実際に自分がやってみて切実に思うことは、大人はもう身長が伸びないため、ダイエットするとしたら体重を減らすことしかできないことです。

それに比べ子どもは、身長が伸びるという成長があります。

体重を減らさなくても、維持、もしくは微増に抑えることで、身長が伸びてくれれば必然的に肥満度は下がってくれるんです。

だからこそ、今やっておくことで、現在、未来の自分の健康のためにも大切だったりします。

 

でも、ダイエットをずっとやるのって辛い時もありますよね。

大切なのは、無理をせずに続けていけることを見つけることです。

それに、誕生日やクリスマスなど、楽しいイベントがあった時に食べてしまうのは全然いいんです!

必要なのは、増えてしまった体重をどうやってもとに戻していくのか、その方法を自分自身でみつけていくことです。

今回の記事で、私と同じようにちょっと太ってしまっている、ぽっちゃりしている、ダイエットしたいと思っている人や、子どもの肥満を少しでも減らしてあげて、今と未来の健康を守ってあげたいと思っているお母さん、お父さんたちの力になれたらいいなと思います。