一人目の子育ての時は、いろんなことが初めてだらけ。
そのため、毎日が不安で、そしてまた楽しみでもあります。
今回の記事、『赤ちゃんの歯』についてもそうです。
「いつ生えてくるのかなぁ」と、ワクワクする楽しみがある反面、「まだ生えてこない…。ちゃんと生えてくるのかなぁ」と、ちょっと不安な面もあります。
私も一人目の時は、歯が一本一本生えるごとにホッと安心していたのを思い出します。
そして、子どもに歯が生えてくると、今度は「これって、どうやって歯磨きすればいいんだろう?」と、新たな疑問が(ー”ー;
乳児健診で来院されたお母さんからの質問では、
「うちの子、まだ歯が生えてこないんですが、いつ頃から生えてきますかね?」
「うちの子、もう歯が生えてるんですが、離乳食が始まるまでは歯磨きしなくても大丈夫ですか?」
「歯磨きって普通にやればいいんですか?」
などなど、私が子育て真っ最中だったときの疑問を皆さんもお持ちのようです。
ということで今回は、赤ちゃんの歯が生え始めるのはいつ頃なのか。
また、赤ちゃんの歯磨きってどうやってやればいいのか、そのやり方についてお話していきます。
赤ちゃんの歯が生え始めるのはいつ頃?歯磨きってどうやってやればいいの?
赤ちゃんの歯が生え始めるのはいつ頃?
赤ちゃんの歯が生え始める時期は、約6ヶ月頃と言われています。
「えっ!うちの子、まだ2ヶ月だけど、もう歯が生えてるけどいいの?」
「えっ!うちの子、もう10ヶ月だけど、まだ歯が生えてないんですけど…」
というように、歯が生え始める時期には個人差があるので、早くに歯が生えてても、なかなか歯が生えなくても、そんなに心配しなくても大丈夫です。
どうしても同じ月齢の子と比べて”遅い”・”早い”を心配してしまいがちですが、あまり比べすぎるのはよくありません。
歯の成長も体の成長と同じで、赤ちゃんによって早い・遅いがありますからね。
また、
「雑誌やインターネットで、下の前歯が生えてきて、その後に上の前歯が生えてくるって読んだんだけど、うちの子、下の前歯が生えてきてないのに上の前歯が生えてきたんだけどどうしよう…」
という場合も心配いりません。
生え方の順番も、下の前歯から生えてくるのが一般的ですが、上の前歯から生えてくる子もいます。
これも個人差というか、赤ちゃんによって違うだけですので、雑誌やインターネットでよく見る、”一般的には”とか、”普通は”という言葉には、あまり敏感にならないでくださいね。
ちなみに、当院・しいの木こどもクリニックの院長も、この”一般的”とか”普通”という言葉がすごく嫌いで、患者様に
「子どもは、成長もそうだし、病気一つとっても皆違って当たり前なんです。だから、個別にその子その子をよく診て(診察して)、個別に治療が必要なんです」
とお話されています。
ちなみにうち(娘・息子の二人)の場合は、二人とも順調に6~8ヶ月頃に歯が生え始めてきたので、歯の生え始める時期については大丈夫でしたが、問題はその後です。
まぁ息子の歯の生えるのが遅いこと遅いこと。
「これ、二本目三本目って本当に生えてくるの?」って心配になるぐらい、ゆ~っくりと生えてきましたね。
そして月日は経ち、いざ息子の歯の数を数えてみると、「!! 乳歯が一本出てきてない!!」ということで、3歳児健診で診てもらったときに医師に相談したところ、
「心配なら一度、小児歯科で診てもらってください」
と言われ、その時は「うちの子、歯が一本足りない…」と、ひどくショックを受けました。
でもその後、小児歯科を受診しレントゲンを撮ったところ
「大人の歯があるので大丈夫ですよ」
と言われ、ホッと胸をなでおろしたのを今でも覚えています。
親としては、子どもの歯が一本でもないと、「大丈夫かな。ちゃんと生えてくるかな」と、心配になるのは当然だと思います。
でも、意外と取り越し苦労になる場合が多いので、あまり心配しすぎないということも大切かもしれませんね。
ただ、なかなか歯が生えてこないと、お母さんの不安も募ってくると思いますので、その時は一度、小児歯科で診てもらったほうがいいですね。
赤ちゃんの歯磨きってどうやってやればいいの?
赤ちゃんの歯磨きの方法ですが、最初の1・2本が生えてきた時は、歯ブラシではなく、ガーゼで拭くといいですね。
指にガーゼを巻き付けて、1日1・2回くらい、授乳後に拭くといいですね。
あまりガーゼで拭く時間が長くなってしまうと、お子さんも嫌がり、お母さんも大変になってしまうので、すぐに終わらせるよう、赤ちゃんに声掛けをしながら、無理ない程度でやってくださいね。
あと、離乳食が始まるまでは、歯ブラシを使っての歯磨きではなく、ガーゼで拭くのがいいですね。
まだ歯が生え始めの頃は、歯ぐきが柔らかくて傷つきやすいので、歯ブラシを使っての歯磨きはおすすめしません。
歯ブラシを使っての歯磨きは、歯が7・8本ぐらいしっかりと生えてきたら、お子さんの機嫌に合わせてするといいですね。
うちの場合、二人とも、最初のガーゼで拭くのはスムーズにやらせてくれて、とってもおりこうだったんです。
でも、歯がしっかりと生えてきて、歯ブラシに切り替えるとまぁ大変でした。
まず、ジッとしていないので、ジッとさせるのが大変。
そして、ジッとはしたけど、なかなか口を開けない(ーー;
テレビを見せたり、ビデオで歯磨きの歌やおもちゃで紛らわせたりと、試行錯誤の毎日でした。
今思えばですが、私があまりにも真剣になってしまったことで、多分、顔が怖かったんだと思います。
「いつもニコニコしているお母さんが、歯磨きのときだけ怖い~!!」と、子どももそんなふうに感じて、歯磨きを嫌がっていたのではないかと思います。
でも、最終的には二人とも、イヤイヤでしたが、口を開けてやらせてくれてました。
私も大変でしたが、きっと娘・息子も大変だったと思います。
まぁ、今となってはいい思い出(?)ですけどね(^^;
最初は大変ですが、大人と同じように、“食べたら歯を磨く”というのを習慣づけることが大切です。
一度習慣化してしまえば、後はそんなに大変じゃなくなります。
何事も最初が肝心です。
そして、習慣化させるために、とにかく毎日毎日根気よく続けることが大切です。
まとめ
歯は、生まれたときから一生付き合っていくものなので、しっかりとケアしていくことが大事です。
“歯が痛くなったら歯科に行く”のではなく、”定期的に検診で見てもらう”のがいいですね。
私は、自分の歯が弱いということもあり、子どもが小さい頃から、親子で3・4ヶ月に1回ほど、定期的に歯科へ受診しています。
最初に子どもを連れて行った時は、治療ではなく検診だけということもあり、騒ぐことなくすんなりと終わっていました。
しかし、周りの子どもの泣き声や、キーンという音を聞いて、子どもながらに段々と何をされるのところということを分かってきたのか、段々と開ける口が小さくなり、時に、目に涙を浮かべて我慢したのを覚えています。
でも、
「歯医者に行きたくない!」
ということは今まで一度も言ったことがありません。
そのおかげか、学校での検診では、毎年”問題ありません”の通知をもらってくるので、検診の成果(?)が出ているのか、親としてとても嬉しく思っています。
毎日の歯磨きはもちろんですが、定期的に検診へ行くことも結構大事ですよ。
おいしいものをおいしく食べるためにも、歯は大切にしていきましょうね。
p.s.
妊婦さんへ。
私は、1人目の子の時は、妊婦でも歯科を受診して、歯に気を使ってました。
しかし、2人目の時はつわりがひどく、切迫流産で入院をしていたので、歯のことまで気が回りませんでした。
出産後は子育てに忙しく、歯科に行くことがなかなか出来ず、やっと子どもから手が離れていざ歯医者へ行くと、歯がグラグラになり、歯周病(歯槽膿漏)と診断されました。
その後、何回も何回も歯科へ受診して、とっても大変だったことを思い出します。
子どものことはもちろん大事ですが、自分(お母さん)も大事にしてくださいね。