子どもが熱を出して病院を受診した時、先生から
「もしかしたら突発性発疹かもしれませんね」
と言われたことはありませんか?
当院・しいの木こどもクリニックでは、冬場に高い熱が出るとインフルエンザを疑うことが多いのですが、インフルエンザではなかった場合、
「突発性発疹かもしれないのでしばらく様子を見て下さいね」
とお伝えすることがあります。
でも正直、突発性発疹ってあまり聞き慣れない言葉ですよね。
ということで今回は、突発性発疹はどんな症状が出るのか。
そして、突発性発疹は幼稚園とか保育園とかでうつったりしないのか、突発性発疹の感染についてお話していきます。
突発性発疹の症状って?保育園でうつったりしない?
突発性発疹ってどんな症状が出るの?
突発性発疹は、0歳~2歳未満の子どもがかかることの多い病気で、症状の特徴としては、病名の通り発疹が出ます。
でも、最初は熱が出ることから始まる場合が多いため、風邪と間違うことが多いんですね。
しかし、突発性発疹は、風邪の時のように、咳や鼻水はあまり出ません。
これが、突発性発疹と風邪との大きな違いですね。
この時の熱は、大体38℃~39℃。
場合によっては40℃近くの高熱になる場合もあります。
そして、約3~4日間熱が続いて、熱が下がった日や、その1・2日後に体に発疹が出てきます。
この発疹ですが、体を中心に出ることが多く、また、赤い発疹であることが多いです。
私が今まで見てきた感じだと、結構モヤモヤ~っとした感じの発疹が多かったですね。
発疹を子どもがボリボリとかいているという話はあまり聞かないのでかゆくはないようです。
しかし、この発疹が出ると、”子どもはとても機嫌が悪くなる“というのが特徴的なので、お母さんたちはそれはそれで大変かもしれません(^^;
突発性発疹って保育園でうつったりしないの?
突発性発疹の症状がわかったところで、次に気になることと言えば、やはり感染についてですよね。
突発性発疹は人にうつるのか・うつらないのか。
特に、保育園や幼稚園など、集団生活をおくるところに通っていたらなおさらですよね。
簡単に言うと、突発性発疹はかかったことのない子にはうつります。
大人や、以前、突発性発疹にかかったことのある子へはうつりません。
また、
「じゃ、子どもが突発性発疹になった場合、いつから保育園へ通わせていいの?」
ってとこなんですが、まだ熱のある時は人にうつす可能性があるので、保育園へ通わせてはいけません。
熱が下がって、発疹が出る状態になったらもう人にうつすことはないので、通わせても大丈夫です。
体に発疹が出ていると、思わず
「周りにうつしちゃうんじゃないかな?」
って思うかもしれませんが、突発性発疹の場合は大丈夫ですよ。
でも、保育園の先生が心配されるといけないので、子どもさんが突発性発疹だということを、ちゃんと伝えるようにしてくださいね。
まとめ
突発性発疹は高い熱が出ることが多いので、お母さんたちは心配ですよね。
そして、やっと熱が下がったと思ったら今度は体にポツポツが…。
正直、最初はびっくりするかもしれません。
でも、“突発性発疹という病気がある”ということを知っていれば、少しは驚きを軽減させることが出来るんじゃないでしょうか。
突発性発疹の発疹は、人によって数や色の濃さなどに違いがあるので、
「もしかしたら…これ…」
と思った時は、発疹を写真で撮っておいたり、いつから熱が出始めたのかをメモしておいたりするといいですね。
突発性発疹に対する薬は特にないので、”突発性発疹にかかったかどうか”を知っておくと、今後、高熱が出た時に
「突発性発疹かも?」
という心配はしなくて良くなります。
子どもで発疹の出る病気は他にも色々あるので、心配な時はまずクリニックで診察して、”何の病気か”をきちんと診断してもらうことをおすすめします。