病院で病気を絶対もらわない方法!感染経路を知って正しい対策を!

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「病院・クリニックに行くと病気になる」

と、心配されているお母さんって、結構多いんじゃないでしょうか。

私もクリニックの受付をしていて、多くのお母さん方からこの心配の声を聞きます。

 

病院・クリニックで病気をもらわないためには、”飛沫感染”・”接触感染”・”空気感染”と、各感染経路を正しく知っておくことが大切です。

 

でも、どの病気がどんな感染経路でうつるのかよくわからない…。

そういう方、多いんじゃないでしょうか。

実際、私も小児科で働くまで正しく理解していなくて、必要以上に心配していました(^^;

 

正しい知識を持って正しい対策を!

 

ということで今回は、病院・クリニックで病気をもらわない方法を、各感染経路ごとに分けて、対策方法等をお話していきます。

病院で病気をもらわない!感染経路を知って正しい対策を!

 

病院で病気をもらわない方法&対策[飛沫感染]

第一の感染経路として”飛沫感染(ひまつかんせん)“があります。

飛沫感染というのは、咳やくしゃみなどでつば(唾液)が飛んだりして、周りの人にかかり、感染してしまうことです。

 

咳やくしゃみって、そんなに遠くまで飛ばないってイメージありませんか?

しかししかし、なんとこれが数メートルも飛ぶんです。

一説には、咳は2~3m、くしゃみは4~5m飛ぶと言われています。

4~5mっていったらなかなかの距離ですよね。

 

では、この飛沫感染に対する対策なんですが、感染対策の基本中の基本、『マスクをすること』『手を洗うこと』です。

 

マスクは”他人に病気をうつさない”という役割もありますが、”他人から病気をもらわない”という役割もあります。

病院・クリニックに行ったら、当然ですが、風邪をひいている患者様も見えます。

先程お伝えしたように、咳やくしゃみは意外と遠くまで飛びますので、マスクをして飛沫感染を防ぐということが大切になってきます。

 

そして、もう一つは手を洗うことです。

つば(唾液)の細かいしぶきって、意外と気づかないものです。

ご飯を食べる前には手を洗う、家に帰ったら手を洗うなど、手を洗うことを習慣づけるようにすると、飛沫感染のリスクはぐっと下がりますよ。

病院で病気をもらわない方法&対策[接触感染]

第二の感染経路として”接触感染(せっしょくかんせん)“があります。

接触感染というのは、細菌がついている場所を手で触れたりして感染してしまうことです。

 

例えば、スリッパに履き替える病院・クリニックだった場合、”抗菌済スリッパ”というのをよく見かけます。

しかし、これで安心しちゃダメなんですね。

スリッパは抗菌されていても、スリッパに履き替える時、下駄箱に触れたり、床に触れたりするのでそこから感染してしまうんですね。

 

また、子どもが退屈しないように遊べる場所・キッズスペースで、おもちゃや本に触れることからも感染してしまいます。

特に子どもの場合、いろんなものに触れたがりますよね。

もしかしたら、そこには目に見えない大量の細菌があるかもしれません。

 

では、その接触感染に対する対策なんですが、『おもちゃを持参すること』『手指消毒のジェルで消毒すること』です。

 

子どもに、おもちゃなしで待ち時間をずっと我慢させることは至難の業です。

かといって、キッズスペースで遊ばせると接触感染のリスクが高まりますので、病院・クリニックに行くときは、子どものお気に入りのおもちゃを持参するようにしましょう。

 

そしてもう一つは、病院・クリニックの入り口に大体置いてある、手指消毒のジェルで消毒することです。

「あっちこっち行っちゃいかんよ。触っちゃいかんよ」

って言っても、そう簡単に子どもは言うことを聞きません(ーー;

なので、病院・クリニックから帰る時には、手指消毒のジェルで消毒するようにしましょう。

病院で病気をもらわない方法&対策[空気感染]

第三の感染経路として”空気感染(くうきかんせん)“があります。

空気感染というのは、文字通り、空気で感染してしまうことです。

感染している子どもがいた空間に感染源のウイルスがあり、そこから感染してしまいます。

 

水痘・はしか・結核(けっかく)等が、空気感染する病気になります。

 

しかし、この空気感染する病気なんですが、このような病気については、どこの病院・クリニックでも隔離できる部屋で待って頂いて、そのままその部屋で診察をするなど、他のお子さんと接触しないように対策がされています。

その為、よっぽどのことがない限り、病院・クリニックで空気感染する病気にかかることはありません

空気感染の拡大を防ぐためにお母さんたちにお願いしたいのは、水痘やはしかを疑った場合、他のお子さんにうつさないためにも、きちんと病院・クリニックの受付で伝えるようにしてくださいね。

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まとめ

当院・しいの木こどもクリニックでは、院内での感染を避けるための取り組みとして、共有スペースのソファの背もたれを高くして、飛沫感染対策をしています。

 

また、唾液からの感染、接触感染を防ぐために、おもちゃや本は置いておらず、キッズスペースもありません。

 

そして、咳やくしゃみからの感染を防ぐために、待合室も個室にと、院長のいろんな思いがたっくさん詰まっています。

 

病院・クリニックは、学校やスーパーなど人の集まる場所よりも、きちんと感染対策がされ、空気感染に対しても隔離された環境が整っているため、“病院に行くと病気をもらう”ということはありません。

 

今回ご紹介したように、飛沫感染・接触感染・空気感染と、各感染経路について正しい知識を持ち、対策をしていくことが大切です。

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