ヘルパンギーナの時って食事は何がいいの?保育園へはいつから登園できる?

この記事は約5分で読めます。

当院・しいの木こどもクリニックでは、2017年7月から、当院で流行している感染症のランキングを、各個室待合室に掲示するようにしました。

最近(8月)だと、夏かぜの『ヘルパンギーナ』や『手足口病』が、常に上位にランクインしています。

 

診察室のやり取りで

先生:「これはヘルパンギーナですね。」

患者様:「ヘルパンギーナってどんな病気なんですか?」

先生:「ヘルパンギーナとは…」

と言う会話をよく耳にします。

 

しかし、クリニックでヘルパンギーナについて、症状等の説明を聞いたり、色々気になったことを質問しても、家に帰ったら『え~っと…。先生なんて言ってたっけ…(^^; 』って、そんなことありませんか?

 

今回は、そんな親御さんのために、ヘルパンギーナになった時に特に気になること、”食事は何がいいのか”。

そして、”保育園や幼稚園へはいつから登園していいのか”ということについてお話していきます。

ヘルパンギーナの時って食事は何がいいの?いつから登園できるの?

 

子どもがヘルパンギーナの時って食事は何がいいの?

「子どもがヘルパンギーナの時、食事は何を食べさせるのが一番いいですか?」

と、親御さんが先生に質問しているのを最近よく聞きます。

 

一番おすすめなのは『ゼリー飲料のような半固体』の食べ物です。

 

ヘルパンギーナの症状として、口の中・喉の奥に水胞(すいほう)・水ぶくれができます。

そのため、普段より食欲が落ちたり、食べ物を嫌がったりするお子さんが多いんです。

 

『食べ物がだめなら、せめて水分だけでも…』と思うんですが、水分も嫌がってしまうという相談もよくあります。

 

固形物が水ぶくれに当たると痛いというのはよく分かりますよね。

しかし、お茶やジュースなどの液体も、水ぶくれには結構しみるんです。

子どもの反応を見ていると、飲み物でも、特にオレンジなどの柑橘系はめちゃくちゃしみるようです(^^;

 

「うちの子、水分は摂れるんですが、ご飯は全然食べてくれなくて…」

という相談もよく聞きますが、その子の状況にもよるんですが、ご飯が食べれなくても、水分さえしっかり摂れていれば、1~2日程度であれば、ご飯を食べなくても大丈夫なことが多いです。

ただしその場合、栄養分として糖分を摂ることはとても大事になってきますので、水分は水やお茶よりも、ジュース等の糖分の入ったものにしてください。

もちろん、嫌がらずにご飯を食べてくれるのであれば、本人が食べたいものを食べさせてもらって大丈夫です。

 

あと、『ヘルパンギーナの薬』というのはありませんが、のどの痛みを抑える薬などはありますので、気になる場合は小児科を受診してくださいね。

保育園・幼稚園にはいつから登園できる?

ヘルパンギーナは、乳幼児に多い病気と言われているので、比較的、保育園・幼稚園で流行することが多いんです。

そこで気になるのが、『ヘルパンギーナになったら、いつから保育園・幼稚園に登園してもいいんだろう?』ということじゃないでしょうか。

 

子どもを保育園・幼稚園に登園させて、午後を待たずに

 

 

「お迎えに来てください」

 

 

という電話ほど悲しいものはありません(T^T)

 

子どもがヘルパンギーナになった場合は、熱が下がって、口の中の水ぶくれが治ったら登園させて大丈夫です。

 

理由としては、ヘルパンギーナになった場合、口の中の水ぶくれの中に多くのウイルスがいます。

そのため、だ液の中には必然と多くのウイルスがいることになります。

したがって、その口の中の水ぶくれが治ると、ウイルスの量が減ってくることになるので、人に移してしまうという危険性が低くなるということです。

 

 

しかーし!

 

 

『熱が下がってっていうのは分かるけど、口の中の水ぶくれが治ったらって言われても、そんなんどうやって判断すればいいの?』って思いますよね。

 

稚園児とか、少し大きくなった子どもの場合は、自分で痛みを訴えることが出来るので、本人が痛みを訴えなくなったり、普通に食事が出来るようになったら大丈夫と思ってください。

もう少し子どもが小さい場合は、食欲の戻り具合や、機嫌から判断するのがいいですね

 

でも、最初から嫌がらずご飯を食べてくれたという場合は、判断が難しいと思うので、そういった時は一度小児科を受診し、先生に確認してもらうのが一番です。

『うん、きっともう大丈夫』と勝手に判断し、子どもを登園させてしまうと、周りの子どもに移してしまうだけでなく、お子さんを再度辛い目にあわせてしまうことになってしまいます。

 

小児科は、子ども医療のプロフェッショナルです。

その道のプロにおまかせ、判断してもらうことはとっても大切です。

【小児科とはどんなところ?】

まとめ

今回取り上げたへルパンギーナは、プール熱や手足口病と並んで、夏の三大感染症と言われています。

夏になるとほぼ毎年、保育園・幼稚園で流行しているというお話をよく耳にします。

 

ヘルパンギーナは、人によって症状の大小はありますが、口の中に本当に多くの水ぶくれができてしまう子もいるので、お家で子どもをみているお母さんたちも、食事をどうしてあげればいいかなど、色々大変だと思います。

『小児科で、ヘルパンギーナについて症状等の説明を聞いたけど、忘れちゃった…』という場合、今回の記事を少しでも参考にしていただければと思います。

また、心配なことがあればいつでも小児科を受診し、遠慮せず、先生に色々質問してくださいね。

【ヘルパンギーナの症状って?】